32Kbps (登録商標)


PIAFS
★★1/2


約2年前、PHSが起死回生(ってそのころは死ぬつもりはなかっただろうけども(笑)) の策として、データ通信を打ち出してきたとき「あーこりゃまたしょうがない規 格を作ったなあ、安くできさえすれば、ディジタル携帯電話でいいぢゃん」とか 思ったものでした。で肝心のモバイルはそれほどやってなかったので(せいぜい モデムカードと『まきとりくん』でISDN公衆 電話からアクセスする程度)どうでもよかったのですが、そのPIAFSが始まったの は今年の4月でしたねえ。

その前に、ASTEL(昔から使っている)ってば最近、商売する気あるのかねえ、な かなか新しいことにも手出さないし(※ DDIポケットはPIAFSが始まる前からα データというのをやっていた)、派手な機種も出さないし、と思っていたのでし た。まあそれはそれ、特に住宅街とか道沿いで使えるエリアが死ぬほど広がった ので、そういうちゃらちゃらしたスペックより基本性能の充実に努めていたので はないかと、今では好感が持てます。

で、ついに4月1日を過ぎてPIAFSデータカード『XN-11』(NEC製)と、対応電話機 4機種(日本電装、シャープ、パナソニック、NEC)が出ました。 私にとっての時間経過順に述べますと、この発表後に、まず携帯のデジタルセルラカードに手出したのですね。 PHSより使える範囲が広いので、料金の問題さえ将来どうにかなれば、こっちの がいいんではないかと。ところが使ってみると あまりの使えなさ(笑)にちょっと腹が立って、総計いくらで『PIAFSできる』か 調べてみたのでした。

あっと、よく考えてみたらこのページってアステル、しかもアステル東京の PIAFSユーザ向けなんですね。まあ他社(アステル××とかNTTパーソナルとか)で も概論というか雰囲気は分かって頂けると思うので。


PHS→PIAFS、いくらかかる?

PHSを既に使っているという前提で述べますね。いきなしPHSなしの状態か らだと、逆に安くつくかもしれない。 まずはPHSをどこで買うかで違ってきます。

PHSを『○×カメラ』で買う場合

そもそも『PIAFSしよう』と思った発端は、PIAFS対応機がカタログ価 格37,000円前後のところ、某TOPOSで2,000円〜5,000円で売っていたのですね。 でもお兄さんにきいてみると「それを番号変更すると中からチップを取り出して 1万円かかる」というわけ。すぐに信じない私は、TOPOSの下からASTELに電話を かけました(笑)。その結果、サービスステーションに持ち込んで1,500円払うだ け。しょーがねーなー、嘘いってんぢゃないよ > TOPOSのお兄さん(笑)。

ちなみにこの番号変更の操作は、『元の局番を使っていたユーザ』からみると 機種変更になるわけで、ASTELでは正式には機種変更とよんでいます。どっちに しても、いったん安い電話機を買って、『安い電話機に抱き合わせでついてきた ユーザ登録』を解約して使うわけですね。

なおこのやり方は、ASTELから見ると『○×カメラ』販売によって新規ユーザが 一瞬増えるかに見えて実は増えないという美味しくないケースなので、嫌がられ るかな、と思ったのですが、こっちがきく前にサービスセンターのお姉さんが教 えてくれました。ASTELのセンターはダイヤルロックの解除が出先(マニュアルな い)でできなくなった(恥)時にもお世話になりましたが、すげー親切ですねえ。

ぜーんぶASTELのサービスセンターで済ます場合

私は面倒なのでこれにしました。面倒ってのもあるけど、希望だった日本電装 (AD-11)も しくはシャープ(AS-11)の機種が、前述のTOPOSでは売り切れてたからなのね。 値引きが『○×カメラ』的価格でないだけ高くつきますが、一昔前の移動体通信 会社みたいに殿様商売はしません。

おまけ: いらなくなった電話機を誰かにあげる

いらなくなった電話機はどうするのでしょう。友だちにあげてしまいましょう (笑)。私は元々ただでもらったものですし、古い機種だし中古だしひょっとした ら0円でこれよりいい機種を配っている店があるかも知れないし……という訳で お金は取れません(↓の金額がかかるわけだから、下手するともらってもらえる かさえ……)。


設定

さて買ってくると早速データ通信してみたくなります。私はいつもR2-D2、ぢゃ なかったLibretto 50を持ち歩いているので、早 速帰り道で挿してみました。じゃーん……使えない(泣)。

あらかじめ断っておきますが、 このLibのOSはFreeBSD + PAO (早い話がPC UNIXといわれている)です。ここからの話はWindozeユーザには 関係ないです。Windozeの人は

  1. 箱を開けて出てくるカードをスロットに挿し、フロッピーをドライブに入 れる
  2. マニュアルの指示通りドライバ(というより設定ファイル)をインストール
  3. モデムの設定をする
で済むと思う(このあたりのことやドライバはASTEL東京の ページに書いてある)ので にGo!だ(最後まで読む奴はいるのか?)。 なおLibでWinな人は、カードが1スロットしか入らない(フロッピードライブにそ れが占領されてしまう)ので、あらかじめカードを挿す前にフロッピーの内容物 をハードディスクにコピーしておいた方がいいと思うが、そこまで書いてあるPC カードって珍しい(?)し、何枚かPCカードを使っていれば分かることだと思うの で割愛。

マッキン(その他)の人はどうなるのか知らない。自分でやってくれ(笑)。

あと、FreeBSD + PAOな人も、とりあえずカードを挿してみて『ぴろろ』 (/var/log/messagesの末尾やコンソールログに『Jul 13 21:02:56 hogehoge pccardd[41]: Card "ASTEL"("32kbps Data card") matched "ASTEL" ("32kbps Data card")』なんてのが表示されればこの先の苦労話は参考にならないで しょう。行っちゃって下さい、次(笑)。


というわけで、関係ない人には関係ない(笑)苦労話です。 PAOでXN-11がサポー トされた(というか使えることが分かった)のは最近のことみたいで、私の Libにインストールされた(確か5月中旬頃のバージョンのPAOだと思う) /etc/pccard.confにはその記述がありませんでした。にもかかわらず、 大抵のシリアルカードは挿すと『きみはシリアルだ』と 認識してくれるのですが(う〜ん、楽ちん。Windozeよりはるかに楽だ。 感謝→PAO開発チーム)、このカードは珍しく駄目でした。

そういうカードでも、『pccardc cisdump』なるコマンドで内部情報を ちょちょっと覗いてやると、(普通のシリアルカードならば)すぐ使えるようにな ります……ってやってみたらこれも駄目。そもそもWindozeなどのドライバの設 定がわかっていない!!(笑)

ならばpccard.confにXN-11の設定を最新のPAOから持ってきて付け加 えてやれ、と思って

# ASTEL 32kbps Data card XN-11
card "ASTEL" "32kbps Data card"
    config  0x11 "sio3" any
    insert  echo ASTEL 32kbps Data card inserted
    remove  echo ASTEL 32kbps Data card removed
なる部分を追加したのですが、これも駄目でした。実はこれで駄目なはずがなく て、駄目な理由は今もって不明です(後述)。

では、というわけでいよいよWindoze起動。ドライバの情報を覗き見てみると、 正しい設定が分かりました。

# ASTEL 32kbps Data card XN-11
card "ASTEL" "32kbps Data card"
    config  0x12 "sio2" any
    insert  echo ASTEL 32kbps Data card inserted
    remove  echo ASTEL 32kbps Data card removed
これでOKでした。XN-11は、標準のPAO付属の設定(sio3)と違って sio2として見えます。 もしかしてカードのバージョンとかあるの かも知れませんので、PAOの標準のpccard.confでの設定例でうまくい かない人がいたら、私の設定例を試してみて下さい。

とりあえずiij-pppのtermモードでATコマンドに対する応答が返ればOK、 接続したら(その前に次の章がありますが)どっかにpingを打ってみましょう。


ホストはどうする?

PIAFSで問題になるのがアクセスポイントです。大手プロバイダに加入していれ ば直接PIAFSの接続先でOK(ISDNの電話番号と同じようです - 現時点では RIMNETがPIAFS接続サービスを始めていないのでよくわかんないのですが)。 中小プロバイダ(笑)の場合は、ASTELの『プロトコル変換サービス』を利用する ことになります。これも接続先が単なるアナログモデム(プリフィックスとして 『1620*』をダイヤル)かISDN(プリフィックス『1621*』)かによって異なります。

さてここで問題は、つながりゃいいってものではなく、安く使うにはどうするか、 です。非常時しか使わないならいざ知らず、日常的に出先でメールを読み書きし たい場合には安い方がいいですよね。

まず東京都内(03または0425ではプロトコル変換サービスステーションが地域内 にある)、横浜に分けます。 それぞれからプロバイダが直接PIAFS接続できる場合、プロトコル変換しなけれ ばならない場合に分けます。 さらにプロバイダのアクセスポイントが東京都内にある場合と横浜にある場合に 分けます。横浜ってのは私に都合の良い例なんだけど(笑)、まあこのくらいの距 離からアクセスしている人が多いだろうということで。

自分←→プロバイダ
所在地
PIAFS
対応
料金
東京←→東京
横浜←→横浜
通話料40円
接続料(10円程度)
東京←→横浜
横浜←→東京
通話料50円
接続料(10円程度)
東京←→東京
東京←→横浜
× 通話料40円
プロトコル変換料30円
接続料(10円程度)
横浜←→横浜
横浜←→東京
× 通話料50円
プロトコル変換料30円
接続料(10円程度)
(平日日中・3分当り)

プロトコル変換ステーションは最寄のものを選んでくれるらしいのですが、 横浜に変換ステーションがない(間もなく横浜・千葉・大宮にできる予定ではあ るそうですが、 それでも『横浜』が『大和』とかに変わるだけでしょう(笑))ために、 相手がPIAFS対応でない場合には東京都内(変換ステーションがある地域)のプロ バイダを選ばないと損、ということがいえそうです。なにより、変換料が 3分30円というのは致命的でしょう。できれば同一区域のPIAFS対応(しかも 接続料が安い)プロバイダを選ぶ、というのが、幸せなmobileの道のようです。


どのくらい使い物になる?

静止している場合

まずは移動していない移動体(笑)の場合。 この場合は

に話は尽きると思います。

つながるかどうかは、……まあこりゃ運ですわな(笑)。アンテナ3本の場合は 絶対つながる(基地局がビジーでない場合)、0本の場合は絶対無理(電話機が発信 を拒否する(笑))、というのは確実です。 一般的にいえば、接続が確立するときはアンテナ2本あるいは3本が望ましいです。 単に基地局とどうこう、というだけではなく、モデム(カード)が相手局を認識し てオンラインになり、PAPやCHAP(でない場合も)で認証され、パケットモードに なるまでは電波が強い方がいいみたいです。察するにログインのプロセスっての は再送とかしない(単なるキャラクタ伝送)ので誤りに弱いのではないかと。

それ以降は野となれ山となれ……でもないんですが、アンテナ0本になっても運 が良ければつながっています。 接続さえされていれば、よほどひどいことがない限り(伝送路誤りがあっても) ppp接続ってのは誤り訂正をしてくれます。ただし再送するために速度は低下し ます。

んで速度ですが、これはftpで測定してみました。

といったところです。まあアンテナマークの数×10Kbpsでしょうか。

追記 (97/ 8/ 6)

↑と書いたけど、実はいろいろな場所で試してみると

ってな例があって、実はあまりアンテナの数ってあてにならないんじゃないかと いう気もしています。前者は電波が強いけど汚い音で、後者は弱いけどクリア だとかね(よくわからないけど)。

まあおおむね↑の近似式ははずしていないようですが。


移動しながら

これは音声通話でも分かると思うのですが、切れるときは切れるし切れないとき は切れません(笑)。


おまけ: みなし音声にも強い? (SHARP AS-11)

これって大爆笑スペックなんだけど。 『みなし音声』をやらなくてよいように、PIAFSって のは、ある。

ところが。 私の買ったSHARP製AS-11にはイヤホン・マイクジャックが付いている。 当然データ通信モード(みなし音声だけどモデムの声向けにするのかな)が付いて いる。おまけに(普通の携帯にはついてる機種がほとんどない)DT認識が付いてい る(マイク入力の「ぴ、ぽ、ぱ」を認識して電話を掛ける。これがあるとモデム から電話を掛けられるので電話機の操作が楽)。

いや〜、恵まれた電話機はさらに恵まれてしまうもんなんですねえ(笑)。 しかしみなし音声OKでPIAFS駄目ってケースあるのかなあ (97年7月頭現在、まだ試してませんすみません)。


結論

まだまだテストしたいこと(ローミング地域ではどうか、などなど)はあるので、 この項続きます。とりあえず日常的に(面倒くささ、料金)モバイルできるように なったということで★★1/2。


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