発売前夜のハナシ

この項はモノ的には無関係なのだが、面白いから一応、書く。 iMacに関する情報をあれこれ探しまわっているような人は飛ばしてくれたまい。 だけどアップルジャパンがどういう会社か知るには良いかもしれない。 楽器屋でコンピュータを買う人とわ? (9日前)

ちなみに(いきなりちなむが)、アップルコンピュータジャパンの社長と島村楽器 の社長が意気投合したってのは変な話である。と思う。 島村オリジナル・ミュージックコンピュータはWindows95をOSとしている (事実まっきんOSは、作曲などの創作作業中などにハングアップされると 流れが中断されるので、クリエイティブな作業には向いていないと思う)ので、 アップルに媚びる理由もないし、 今ではアップルは出版業界に目が向いていて、特別音楽創作・ 制作のためのユーザを当て込んでいないようである。 この提携は、あれ? っつーよなもんである。

さて、 前述のように私がiMacな気分になったのは、日本発売(8月29日)のわずか9日前で あった。その時点でとりあえず、まっさきにiMac販売店契約をしたという島村楽 器に向かいました。ハナシだけでもきいてみるか、とね。

島村(横浜)ではよくパーカッションやMTR関連機材なども買うので、 割と良く行く店である。つーか前を通れば覗いてみるくらいの頻度では行ってい る。 ここは横浜駅西口ビブレの8Fにある。7Fはソフマップギガストアである。 余談になるが、女子高生でいっぱいのビブレでエレベータに乗ると、 8Fで降りる(ミュージシャンか健康バカ(エグザスがある))か、7Fで降りる (いかにもWindowsすら使えなそうなビジネスマン風か、もしくはをたくの香りが する)は一発でわかるね(笑)。その8Fと7Fの両方でiMacを扱うようになったのは 奇妙だ。

ところでソフマップについていえば、あくまでも通り道だからきいてみただけで ある。 8月24日(5日前)午後に正式に20社のiMac扱い社が発表されるまでは、 あくまでも島村楽器と T-ZONE以外はどうなるか分からない、という状態だったが、それでもソフマップ などは自信があったのだろう、予約は受け付けていたようだ。私がききに行った 20日の時点ではもう、受付数が余りに多くて行き渡るかどうかもわからないため、 予約受付は締め切っていたようだ。

ところが島村楽器では(ここのフロアには結構、そっち方面に強いにーちゃんが いる)、「どういうわけかうちほとんど予約がないんですよねー。全員に行き渡 るかも」という。 要は、ミュージシャン系でまっきんな奴は多分、こっちに予約しただろうが、 それ以外のまっくフリークは、どこの馬の骨ともわからない楽器屋なんぞに 予約なんか入れられるか、自分の馴染みのまっきん屋から買ったるわい、という 感覚なのだろう。そば屋で「いつものやつ」「あいよ」というようなツーカー感 覚をぱそこんに求めるという、信じられないような事態である(いっとくが 少数の例ではなく、大多数がそうだったからこういう現象が起きたのだ)。 アップルコンピュータジャパンも単なる商売で売っているのだから、 特約店にしか入れないといったら特約店にしか入れないし、特約店が2つしか ない状態なのだからT-ZONEか島村楽器に行くべきだというのが普通の感覚だと思 う。

その週末は2〜3日いろいろ情報を集めましたね、webとかメーリングリストとか で。まー本質的にはアップルコンピュータが発表したわずかな情報がすべて だったんですが(多少は裏情報もあった)、それを焼き直しの膨らませの、 ありとあらゆるweb、メーリングリスト、まっきん専門紙などでわずかな情報の がことごとく繰り返されているのをみて失笑を禁じ得ませんでしたねえ (USBポートの解説などは、同じ1つの雑誌で5個所くらいに書いてあるんだもん (笑))。鎖国時代にわずかな情報を求めて群がる群集、というか何と言うか(笑)。

しかしどうしてまっきんユーザは

Windowsからの乗換えをお勧め
(笑)するんでしょうかねえ。どっちが優れているかというありふれた論議 ではなくって、別にどっちも(OSはこの世にこの2つだけではないので、 他のOSも)使ってもいいと思うんだけど。 メインになるマシンが2台になるというのは、例えばメールボックスや webブラウザのブックマークが統一とれん、とかいうのは分かるんですが、 それを除けば一人で2台くらいコンピュータ使っている人はざらにいるわけだし。 まっきんばかり2台(Win98マシンを2台でもよい)所有している人を見ると、 「どうして片一方は別のOSにしないの?」とききたくなってしまう。 予約できないのに予約してしまったとわ? (5日前・月曜日)

さて私はそんなこんなで皆が見向きもしない島村楽器で あれこれきいてトクをした感じなのだが、 最終的に月曜の朝に(その日の午後に販売店が18社、追加で発表になった)羽田空港ま で行って実物を見てから島村楽器に予約を入れました。

この日の午後に、「あーアップルジャパンと取り引きしたければ、 予約はぜーんぶ破棄したまえ」という偉そうなお達しが出たらしいのだが、 販売店の中にはユーザを大事にして、表向き予約は破棄したことにして 実はキープしてあげたところもあったみたいっす(どの店って、 ここに書くわけないですが)。

羽田空港の展示も面白かったっす。私(手ぶらで空港に行くのも妙だが)同様、 iMacを見に来たのが目的の女の子がデジカメで写真撮ってたりして、 ああこいつもまっきんフリークなんだろうな、と思うとちょっとげっそり来ちゃっ たりして。 果たして彼女は買うんだろうけどインテリアと割りきれるのかなあ、とかね (羽田までデジカメ持って見に来ているということは、少なくともセカンドマシ ンだ。実用的には彼女には不要なはずだ)。

さてこの日から前日まで5日連続で、朝日新聞にiMacの広告が出ました。 連日1面ぶち抜きというわけではないのですが、このためにアップルがかけた金 額は数千万は下らないでしょう。iMacが1万台売れたとして、数千円はそのため に使われていることになるわけ。薄利な商品にこんなことをする感覚も狂ってい るのだが、そんなことが物理的にできるわけがないので、結局はアップルの 他の製品にもこの広告料が厳しくのしかかってくるというわけだ。 パソコンを買ったこともない人に告知するには、という言い分もわからいでもな いが、もちょっとお金の使い方を考えたほうがいいと思いましたね(つまり この広告があってもなくてもiMacは爆発的に売れただろうし、買わない人は 買わないだろう、ということ)。

んで届くかどうかはお楽しみ、なんですが。29日に手に入ったら、そのまま カートに載せて、用もないのにずるずる引き摺ってあちこち歩き回ろうかな(笑)。 台風が来るらしいけど……。 アップルコンピュータジャパンの勘違いとわ? (4日前・火曜日)

これは複数の販売店、周辺機器屋、その他からきいた話なので 間違いなくそう思っている人は多い(まあ普通そう思うだろう)。

この日、予約を取った小売店は予約を破棄しないと以後取り引きを停止すると 厳しい警告をアップルコンピュータジャパンから受けている。ひどい話だ。 これだけきいても(どんな製品だろうとどんな事情があろうと)万死に値する(笑)。

アップルコンピュータジャパンは、何か勘違いをしている。 というのはアップル本社(はっきりいってジョブズ)が勘違いした iMacのユーザ層に関する勘違いのことではなく、 販売方法のことである。

アップルコンピュータジャパンは、この魅力的な商品を武器に、販売店を整理し、 また在庫のだぶつきをなくすため注文即生産・配送という方式(BTO)に改めたかっ たようである。

本国でも発売前予約禁止なのかとかBTOが成功しているとか、そういうことは 知らない。しかし日本の商習慣上、予約禁止とは人気を削ぐ原因になるだろうし、 BTOは(VAIOがそうだよね)失敗しているといっても過言ではない。実際に商品が その場にある(在庫がだぶついている)から買う人もいるわけだし (NECはこれでPC98シリーズの製品ごとにだぶつきを出して、結果高い商品になって しまった)、どう考えてもアップルコンピュータジャパンは、普通に売れば 倍売れるものを半分しか売らないような気がする。まあ発売日前後に 欲しかった人に行き渡るまで1〜2週間、というくらいのペースで生産すれば そうともいえませんけどね。

でも『販売店のリストラ』はまずいなあ。ユーザはどうあれ、小売店にそっぽを 向かれつつあるもの(事実)。例えば大学生協なんかを無視したのはまずかった。

ところで各種MLやwebページなどで、「こういう通達があっぷるからあったにも かかわらず、○○(販売店)は私の予約をほごにしなかった。偉い!」的な 書き込みを見掛けたが、そーいう情報を書いてよいものだろうか。アップル ジャパンの担当が見ていて、本当に取り引き停止にしてしまったら、 以後その店でiMacが扱えなくなったら、店主と妻・幼い子供(5歳と3歳)が 路頭に迷ったら(考えすぎ)、 書き主は責任を取れるのだろうか。浮わつくのは構わないが、もちょっと よ〜く考えて欲しいものである。 かわいそうな小売店とわ? (3日前・水曜日)

ちなみにあちこちで噂になってましたが、仕入れは16万6千円とのこと。 17万8千円の『定価』で売ったら、販売店は1万2千円の利益しかない。 利益激薄商品である。ユーザはいいんだけど、これじゃあ販売店が かわいそうっすね。

$1400のものが日本価格17万8千円、というのは、1$ == 137円くらいの 大出血サービスである(ちなみにこの頃1$ == 143〜145円くらいである) が、仕入れの16万6千円というのはほとんど1$ == 145円くらいで 計算したアメリカの小売店の仕入れと同じくらいである。 アメリカではiMacの利鞘は大きくて、販売店にとってもメリットがあるという 商品らしいが、この点ではアップルコンピュータジャパンは大失敗 Part IIを 犯している。

そうまでして販売したがる小売店とは

くらいに限られるのではないだろうか。

島村楽器なんざ、ヤマハの(利益は25%以上ある)5万円くらい の楽器を一個売ったほうがiMac一台よりも儲けがあるっつー状態なわけ である。iMacの方がはるかに重いし、ユーザがいろいろうるさいしね (予約状況きくためにその週3回も顔出してしまった私のあしらいとかね(笑))。

ところで、 メーカー希望小売価格ってのはほんとの意味の定価ではないんだから、 例えば発売当日に「うちのiMacは20万円」とかやる店が出てきてもいいと思う (笑)。メーカー希望小売価格より安く売ってメーカーに睨まれるって 話はよくあるけど(ちなみに今回もiMacを発売前に予約取った店は、以後 アップルと取り引き停止にするっつーひどい警告を受けたらしいけど、 これって何とか法に触れないのだろうか?)、高く売ってユーザに逃げられるのは 自由なんだと思う。普通は他店にユーザが逃げるので、こゆことはやらない。 だが、当日手に入らないユーザの足下を見て高く売る店とかあっても よさそうなもんだけどね(笑)。んで後日、BTO体制がほんとに整ったら 『値下げしました』とかいって178,000円に戻す(笑)。 やっぱり予約はやめました。抽選にします。とわ? (2日前・ 木曜日)

突如として島村楽器からTELが入った。私はどうやら(発売わずか6日前に予約し たにもかかわらず)リストの先頭付近にいたようなのだが、島村本社からの 通達で、初日入荷分は当日15:00〜17:00に申し込みをした人の中から 抽選で売るそうである。

予約を蹴られてしまったので、初日にがしがし回って何としても手にいれたい アップルフリークなんぞは喜んでいるようだが、私は行列が嫌いだ(笑)。 だからひでー話だと思うね。だいたい土曜の15:00〜17:00は、 ヤマハドラム放題があるしさ。楽器店ならそのくらい考えてよ(笑)。

まあ私はリスト先頭付近なので、そのまま土曜の15:00に自動的に注文した扱い にしてもらえるようなのだが。他店でも多分同様だろう (しかしこれってほんとに注文して2〜3日で届く、 のだとすると、予約とどう違うわけ? アップルジャパンの売り方、ほんとにアホ)。 突然行って買うとわ? (当日・土曜日)

というわけで島村楽器には見捨てられた。楽器でないものを売るときには、 普段楽器をばんばん買っているいわば『お得意』も何も関係ないようである。 島村の体質はよ〜くわかった(っていうかー、島村ってポイントシステムとか そういうお得意か一見か判別するシステムがまったくない。つーことは 全部一見さんとして扱おうという体質なのである)。

さて、島村のせっかくの『第2次入荷予約トップ』は、当日手に入らなかった 場合はほごにすることもあるまい、と思ったので、まずは確実に手に入りそうな ところをまわってみた。MLなどで得た情報で、町田のメディアバレー (いわゆるダイエーっすよ)には150台 ほど入るとのこと。早速行ってみると、それでも予約は100台くらいだそうであ る。もろ穴場である。着いたのは14:00を過ぎていたが、その場で予約すると当 日買えるというわけで、100番目くらいに予約をした。

その時間ならキャリーカートを家に取りに戻ってもよかった。 私はキャリーカートを普段使いにしていて、 パーカッションをやっているバンド の練習・本番では、毎回10kgからのパーカッションを運搬する。 だがそのカートはハンドルが壊れていたので、この際新調することにして町田ハ ンズで購入(6,300円也)。

あとはぶらぶら町田で遊んで時間を潰して、15:15ころにメディアバレー に戻ると、店内には長〜い行列ができている。予約番号には関係なく、当日 整理券を発行したようだ。50番目くらいだったのだが、結局受け取れたのが 16:30(つまり1.5分で1台売った計算になるね(笑))。

あとは小雨(とはいえない豪雨がときどき降った)の中、町田→菊名→自 宅という経路で帰ったのだが。

土曜の夕方なので一番込んでいたのは新横浜〜菊名間でした。 新横でジャニーズ系のコンサートが行なわれていたようで、乗ってきた女の子で 身動きがとれなくなり菊名で降りるのに苦労したのだが、 さすがに事前の宣伝で皆さん良く知ってらっしゃる。 中学生くらいの女の子がひそひそ「あ、iMacよ」 なんてのがいましたね。

ジブン的にはかなり心の中で盛り上がっていたわけなんで、 もうちょっと注目されるかな〜、って思ったのですが、以外に反応は冷淡、つー か一般ピーポー的には知らない人も多いわけね。

同様のことはセールスについてもいえると思う。 別に発売直後にこのくらい売れるパソコンなんて結構あるわけだし (VAIOってのはじわじわ売れてきたんだと思うけど、Librettoの 新製品発表直後の週末とかね)、 所詮不況である。17万8千円をぽんと出す人は少ないのだ。 だからインサイドまっきんな立場の人とか、も少し大きく見て コンピュータ業界の人は『世間の話題をさらったパソコン』 『発売と同時にバカ売れしたパソコン』って見方をするんだろうが、 ちょっと頭を冷やして遠くから見てみればSPEEDのアルバムの方が よっぽど売れているのである(笑)。 iMacというのは、のめり込んだ人を世の中にはiMacしかないという気に させるコンピュータであることは間違いない。