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出典: Tariki

昭和ビジネス

ここんとこ、昭和商法の狙い撃ちにあっている。といっても商法が悪徳なのではなく、ひっかかる私が悪いのだが(笑)。

例えていえば、2週に一冊配本される薄っぺらいシリーズものの本 (分冊百科というのだそうだ) でそのものずばり『昭和』というのがある。1巻である年を取り上げるというのだから、対象はいまの19歳より上なら皆当てはまるじゃないか、と思うだろうが。どっこい。分冊百科の第1巻は固定客(定期購読者)を掴むために半額で提供されている。その第1巻が昭和39年(私より1年上だが学年は昭和39年である) というのだから、誰に定期購読させたいのかは推して知るべし(笑)。

『昭和』シリーズでは私は定期購読にひっかからなかったが、ついうっかり申し込んでしまったのが『刑事コロンボ』(DVD付き)である。NHKでの初放送が昭和47年だかで、その後も続・新シリーズと時代は飛ばして90年代まで制作はされているのだが、もろ昭和30~40年代生まれなら懐かしくなってしまうだろう。私もこれがDVDで手に入るというので喜び勇んで申し込み、2週に一度「あーこんなのあったあった」と涙している次第である。

他に昭和の大イベントといえば、アポロ月着陸船である (昨年末それいらいの映像が『かぐや』から送られてきてまた涙したが)。この世代狙いで食玩『王立科学博物館』が発売されたのはもう2、3年前になるが、このときは昔の友人から同業者、同僚まで、「おまえもか」というくらい皆、コンプリートに熱を上げていた(笑)。

昭和30~40年代生まれが中年社会の中堅となり消費も多く、加えて人口 も最多なのだから、そんなもの思いつかないほうがおかしいのだが。ひところ女子高生相手のビジネスなんてのがもてはやされたが、子供は使える金も小額だし少子化で数も少ない。私の世代を狙い撃ちしたほうがそれより何百倍も儲かるに決まっている。

加えてこの世代は現在、子育て世代だ。2世代まとめて消費させることに成功すれば、将来のお客さんにもなる。この流れはLEGO mindstorm (ブロック組み立てでロボット製作からプログラミングまでできるLEGOの現代版)がもう10年も前に発売されたあたりからであるが、STAR WARSや日本では延々続いている仮面ライダーシリーズ、最近では(私はまだひっかかっていないが)電子ブロックマイキットや大人の科学など、子供をダシにして親子で楽しんでいるひとも多いのだろう。


で今日なんでこの話題で書こうかと思ったかというと。ついに引っかかってしまったのが、micro KORGなるシンセサイザである。この機械は特に面白いのでtechのページにもそのうち書こうと思うが。

micro KORG (白黒反転タイプ)
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micro KORG (白黒反転タイプ)

ことの発端は、最近小型シーケンサを買ってしまったことである。ま別にMIDI音源はうちに売るほどあるのだが、嫁もずーっとピアノの練習をしたがっていたし、私も音をとったり作曲したりに使えるし、フルサイズMIDIキーボードのピアノタッチのでも買うか、と気軽に楽器屋に出かけたのが間違いであった。

ちなみに(これもどこかにまとめて書こうと思うが)、現在の標準的な音楽制作環境、DTMというのか、というのは、PCの上で何でもありなのである。USB接続のキーボード型スイッチとオーディオI/Fを接続すれば、あとサンプリングからシーケンスからシンセサイズからエフェクト・マルチトラック録音・マスタリングまでぜーんぶPCの中でやっちまって、出てくるのは44.1Kサンプリング2trのMP3ファイルだけ、なんてこともできる。

だが私は単体機まにあである。シーケンサもハードディスクMTRも音源も、それぞれ独立していなければ気がすまない。スイッチやダイヤルも多ければ多いほどよくて、機能を兼ねていたりしてはいけない。まして振るキーボードでコマンド入力などもってのほかである。というわけで、楽器屋にいってモノをみてきたのである。

肝心の鍵盤は、よいのがなかった。というか、うちは狭い(笑)。49鍵くらいが最適なのだが、この幅の標準鍵盤でピアノタッチでただのUSB接続スイッチまたはMIDI信号が出るだけ、などというのはきょうびでもニッチ市場らしい。

あきらめて帰ろうとすると、ボコーダがおいでおいでをしている。あの憧れのボコーダである。クラフトワークが「こんぴゅーたわ~るど」と歌いYMOが「ときおぅ」と歌いEarth Wind & Fireが「生麦生卵」と歌った、あのボコーダである。小型鍵盤3オクターブくらいしかないが、マイクがにょっきり出ていて、よく見ると造り込みが『昭和』なのである。

KORGmini KORGに続くKORGの名を冠している (ちなみにmini KORGからは30年が経過している) のだから、KORGの心意気も半端ではないと思われる。

帰ってmicro KORGでぐぐってみたところ、こんな日記がひっかかったが、まさに私のmini KORGとの出会いの心境なので、引用させていただく。

きのう楽器屋でちょっと触ってみた。これはたまらん。「中年殺し」だ。

デザインが、確信犯的なダサさで、昭和感に満ちあふれている。
フォント、ダイヤル、日の字LED、両脇の木製エンドに至るまで、
もうダサくてかっこよくてたまらない。 

なんか:かんがえて-4 2006/10/22: micro KORG (by morimoto@mrmt.netさん)

そうポイントは『昭和感』なのである(笑)。これで300台限定の鍵盤の白黒が逆転タイプが最後の1台、ということなので、たまらず買ってしまった。

うちでいじってみると、まあ昔なら(この話も長くなるので別にさせていただく)何十万円かかっただろうか、というアナログシンセの分厚い音が、こたつの上で、単3電池6本駆動のミニミニ機械から出てくるのである。中身はDSPで本物の電子回路ではなくモデリングだと分かっているものの、つまみがついていてリアルタイムでパラメータ(フィルタの開け閉めとかレゾナンスとか)をいじれる。もちろん私はキーボーディストではなくドラミストなので、ステージ上でつまみをいじる予定はないが、これまでMIDIメッセージで送出されシーケンサで記録できるため、作品を作るときも数値を延々入力してフィルタを開け閉めするのでなく、こたつの上(くどいが)で1小節ずつやり直しながらでも熱いダンスサウンド(死語)が作れる寸法だ。

音色のセレクトも、不必要に重くストロークが長いロータリースイッチと、カキカキ感がたまらないランプ (LEDだけど) 内蔵のスイッチである。私はほとんど使わないアルペジエータが内蔵されているので、タイミングを取るランプが常時チカチカ点滅しているのも、ちびりそうになるくらいカッコ良い。

それでいて仮想パッチベイまで用意されていて接続先までプログラマブルな(ここはKORGらしくないかも)、VCO-VCF-VCAモデルの2ティンバー4ボイスシンセで音が自由に作れるようになっている。がプログラミングの操作性が悪いので、プログラムを作るときはPC上でお手軽に(萎え萎えのルックスのゐんどうずのGUIでだ)、というソフトウェアまで用意されている(爆笑)。

QY100
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QY100

早速21世紀生まれのシーケンサ、QY100とコンビを組ませてみた。MIDI I/FはRoland (EDIROL)製だ(笑)。よい時代になったものだ。

あそうそう、この製品だって21世紀生まれだ。私が知らなかっただけで、2002年の発売らしい(だから限定モデルは5周年記念ということらしい)。こんな昭和感満載の製品を本気で作れる楽器メーカがあるのだから、カメラメーカも頑張ってほしいものだ。外見がどうみてもNikon Fだけど、中身はデジカメで、だけどダイヤルですべて操作しなければいけなくて、出てくる絵はコダクロームの色、とかね。