Wow:gc:2010-7
出典: Tariki
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電力線キャッシュ
ここんとこ、公式ページ http://geocaching.com/ の動作が、web2.0的にいろいろ変化している。楽しいのだが、全キャッシュのページ (その他) にfeedbackなるタブが現れるようになった。試しに選択してみると、feedbackフォーラムなる掲示板に誘導される。これは、いままで要望・バグ報告など主にメールなどで行なっていたものを (私も秋田にキャッシュを置けない問題とかいろいろで何度かメールしたことがある)、気軽にディスカッションできるフォーラムで、というものである。フォーラムには同意の投票とかベスト意見の投票機能もあり、皆が何を考えているかがよく分かって面白い。
特にideaという項目がなかなか面白い。バーチャル・webcamキャッシュの復活、(マイレージトラベルバグのための)TBちょっと浸し機能の要望、評価(GCvoteが提供しているような)・パズル答え合わせ(geochecker.comが提供しているような)の本家提供、パズルはミステリーから分けたらどうか、などなど、いろいろなアイディアが出ている。
そこをいろいろ眺めていたら、ふと『Reinstate the no power trails guideline.』という項目が目に入った。電力線キャッシュ禁止ガイドラインの復活。なんのこっちゃ。
先日来ここで、『ご飯をもりもり食べるように取れる』キャッシュについてとか書いてきた。また、日本のキャッシュは日本人特有のメンタリティがあるのかな、などとも書いた。ところが、アメリカ人の中にも『ご飯をもりもり』はジオキャッシングの醍醐味を損なう、という意見がある、ということなのであった。
上記のpower trailsというのは、ご飯もりもりどころのはなしではない。0.1マイルルールに引っかからない程度に離して置いた数百ものキャッシュを団体で(多分車であろう)次々と回り、一日に350も取るというものである。ログは全部こぴぺで『今日○番目のfoundでしたTFTC!』、これで良いのだろうか。ってそりゃ味も素っ気もないだろう、20オンスステーキもりもりくらいのはなしである(笑)。
例として挙がっているのが、GC25E8Yから始まる170ものキャッシュが60kmに渡って置かれている国道(!)。なおpower trail cacheというのはやっぱりネイティブでも『高圧線鉄塔の下にキャッシュを置く』と勘違いして (語源、あるいは掛詞かもしれないが)、「高圧線鉄塔の下なんて楽しいじゃん。俺好きだなあ」などとボケたひとがいて、ツッコミを受けていた (わざとボケたのかもしれないが)。
そのpower trailの禁止というのは、reinstateということはかつてガイドラインにあったらしいはなしなのである。これがなぜなくなったかというと、やっぱりもりもり(略)が好きなひとはいて、それもまたジオキャッシングの楽しみ、ということなのだろう。やっぱり上記提案でも、「そういう楽しみ方もあるんだから放っておけば?」という意見も散見される。
ちなみにpower trailの対義語は伝統的なジオキャッシング、ということであって、これはキャッシュに辿り着くまで・キャッシュにまつわる道すがらの散歩も楽しみ、ログは十分にオーナーとコミュニケーションを取れるように考えて書く、という楽しみ方だ。
この提案をしているNYPaddleCacherさんというのは、なかなかに高等教育を受けたような英語を書く方で、自分の提案とは別に長文の理由の解説を書いている。power trailを放って置けない理由のいくつかをダイジェストすると、power trail用キャッシュは名所とかになかったりコンテナが粗雑だったりとにかく質より量であり、またpower trail用とかいうプロパティがなくて地図だかpocket queryだかでフィルタ除去できないからうっとうしい。power trailingが伝統派のためのキャッシュを荒らす。power trail用が名所にばらまかれていると、ほんとうに名所を見せたくて置きたいキャッシュが0.1マイルルールに引っかかる。子どもの教育に良くない(笑)。などさまざまである。まあご本人の結論が「だから絶対禁止・いまあるのもやめちまえ、ってことでなくて、ガイドラインなんだけどね」という穏健派ではある。
日本ではどうかというと、これはやっっっぱり日本人の気質から来ているのだろうか、それとも現在のところジオキャッシングが珍しい遊びだから質が保たれているだけだろうか、ほとんどpower trail用、というのは思い当たらないのである。とにかく数を増殖させよう、という目的の、ある地域・グループの一連のキャッシュというのはあるが、それも訪れてみるとなかなか楽しい『ご近所の名所』だったり (別項でも書いたが、ガイドブック的『名所』ではなく、ジオキャッシャー・散歩マニアならニヤリとする名所だったり)、コンテナ・隠し方が凝りまくっていたりして、なかなか楽しめている。逆に、これらが比較的短期間に『ばら撒かれた』というのが驚きだったりする。ちょっと意味合いは違うがトレーニング用にばら撒かれたシリーズというのも体験があるが (このことも掲示板では議論されていた)、それまたさまざまな隠し方がためになったりする。ここ最近は『フリスク磁石』というのが安易なコンテナの代名詞みたいに言われているが、そういうのも超有名でマグルが多い名所に隠すための妥協だったりする。ほんとうに、『隠れた名所』でも何でもない場所につまんねーコンテナをすぐ見つかるように置く、というのは、ないとはいわないが、むしろ稀であった。
ところで、私もいちおうpower trail反対派ではある。どちらかというとpower trailしたいひとはすれば? という程度ではあるが、自分ではそれほど数稼ごうとは思わない。だが200とか300とかの区切り目を前にすると心が数稼ぎに走るし、一日10以上(徒歩キャッシャーなので)取ろうとやっきになっているときは、名所の前なのに名所巡りは外すわ、ログを書く段になって「あれどっちだっけ」などと思い出せなくなるわ、「書くことねー『TFTC!』」などという心当たりもあり、胸が痛い。
超絶難易度キャッシュの設置
7月7日に2つのキャッシュをpublish (申請)した。ひとつは結婚10周年にあたるので、その記念と思って設置した帝国ホテルのキャッシュである。これは本当に、直前の土日に帝国ホテルの佐藤写真(皇族もここで撮っておられるし、ノーベル賞受賞記念写真なども飾ってある)で結婚10周年記念写真を撮ったので、そのついでに(笑)置いてきた。
余談になるが、たまたま両親も上京していたので、一緒に撮ろうと声を掛けて、さらにランチであるがホテルのレストランで美味しい伝統のフレンチをいただいた。結婚記念日当日にはかねてからの念願であった、横浜の田中屋(140年以上続く料亭)で会食をし、さらに週末にはジオキャッシャーであり浅草は鳥越の老舗の寿司屋であるgariringさんのお店『都寿司』で暑気払いも計画されている。この週の外食3店の歴史を足し算したら394年である(!)。ってかたまたま3件がこの週に重なってしまったのであるが、出費も足し算したらすごい(笑)。
まあ帝国ホテルに関しては、貴賓を迎えるために国策で作られたホテルなわけで、(金さえ出せば) 一般庶民でも利用できるのだから、民主主義 (資本主義) というのは平等なものである。と訪れるたびに思うのだが。
- 余談その1。このキャッシュのコンテナは、juttokuさんの上野公園のキャッシュ(あれ停止かアーカイブになってるかな?)と同じ材料である。と書くと、知ってるひとにはわかっちゃうが。実は現場にこれが置いてあるのを見てコンテナに使うことを思いついて、ぐぐったら何という名前なのかわかった(このキャッシュのヒントにある)。そこでjuttokuさんのキャッシュがそういう名前だったのをはたと思いだしたというわけである。
- 余談その2。はじめこのキャッシュは『The Imperial Hotel』という名前をつけていたが、査読者のericからcommercial ruleに引っかかるから、とダメ出しを受けた (ちなみに気を使ってくれたのか、内容については利益を発生させることを目的としていない良い説明、と評価をしてくれた)。実はこれは織り込み済みで、はじめからnote to reviewerに書かずダメだったら書こう、と思ったのだが、一般名詞としての用法であり『たまたま』商標と一致していること(ちなみに英語の商標は微妙に異なる)、などを説明した。だがやはり後で物言いがついたりしてトラブルになるようだといけないなあ、と、名称変更で引き下がったのだが、日本には結構、商品名・メーカー名が入っているキャッシュがある。それを考えると、帝国ホテルというのは、海外でも一定の知名度があるのだなあ、とも思った (例にあげて申し訳ないが、某携帯電話会社名、宅急便屋名のキャッシュはあるので、それよりは世界的に有名、ということだ)。
さておいて。もうひとつのキャッシュであるが、これはこの3月くらいから構想を練って、やっと設置・publishにこぎつけた『シミュレータ地球』キャッシュである。新杉田の地球シミュレータセンタ(JAMSTEC)の近辺にばらまいてある、6ステップのマルチキャッシュである。
ジオキャッシングを通じて、コンピュータが動作するようにアルゴリズム (擬似言語で記述してある) の各ステップ (厳密には数ステップをまとめたものが1ポイントに置いてある) を足で巡ってもらうという趣旨のものである。地球シミュレータがコンピュータを使って地球のシミュレーションをするものならば、このキャッシュは地球を使ってコンピュータのシミュレーションをしてもらおう、という趣旨である。
もともとこのキャッシュも、『難易度5のキャッシュとは何か』を考えていたときに思いついたものだと記憶している。最終的に難易度・地形評価に照らし合わせて難易度4 1/2、地形3 1/2ということにしたが、そもそも6ポイントで、5ポイント巡ったところまででパズルを解かないと (各ステップで集めた命令書を実行しないと) ファイナルの座標が出てこない。公園の休憩所もあるので、紙の上でがんばれば解けるパズルではあるが、計算機で解こうとしたらいったん家に (各ステップで集めた) 命令書を持ち帰らないといけないだろう。しかも最短でも道のり4km以上を巡らないといけなくて起伏もそれなりにある、というものである。ちなみに命令通り巡ったらどうなるか計算してみたら135kmにもなった(笑)が、人間は命令を記録しておけるので (コンピュータだってL1キャッシュでプログラムの実行速度を上げることができる)、別に同じステップを何十回も訪れる必要はない。
ただしこのキャッシュを思いついた3月には、上記をいったん構想したあと、設置をびびってしまった(笑)。こんなの置くことは (ルール違反はしていないとして) 人道的に(笑)許されるんだろうか。
まずステップ数が多いマルチというのは、町田に2つほどある(実はどちらもまだファイナルに行けていない)。どちらも6ステップ程度だったと思うが、そういうわけでこのマルチは特別、ステップ数が多いというわけではない。
それからパズルの難しさであるが、これは擬似的に書かれたプログラムを読んで、値を代入したり計算したりして入れ替えて、刻々と変化していく状態を追えるか、という問題である。先月置いた『情報理論系』キャッシュのように、計算方法まで自分で調べて、という種類の難しさはないだろう。またよくあるようにweb・その他で歴史とか事実を調べて数値を得る、という難しさもない。ただし変化していく値を追って数回~数十回の繰り返し計算をするのだから、アウトドアで手で計算をして、ミスをしたらそれまでよ、という難しさはある。私など足し算のくり上がりを間違ってDNF、という経験があるので、絶対ミスしそうである(笑)。
そんな中で先月、難しさの合計が☆いくつだったっけ、にもなるようなパズルキャッシュを次々に置いて、『難しいパズル』に対する感覚が麻痺しちゃったのかもしれない(笑)。いま思うと自分でも、3月に感じていたのより易しく感じられる(爆笑)。ということで6月の初旬から具体的な準備を再開して、やっと発行に至った。なお10周年記念と重なったのはたまたまである。そんなわけだから、実は6月にJAMSTECの公開があって (地球シミュレータの実物を見られる上に、どんな成果が得られているのかの発表もあるので、これは理科系・計算機屋さんにはおすすめのイベントではある)、その翌日にまたJAMSTEC付近を準備のため通ったとき、ああしまったと思った。別にキャッシュは年中営業中であり、JAMSTECのオープンハウスはまた来年も6月にあるだろうが、やはりキャッシュ設置の最初の頃は多くのひと (特にこっち方面に興味がある方) が訪れてくれるので、イベントの1~2週間前に発行をぶつけておいて訪れてもらう、というのは、計算に入れておけばよかった。
ちなみにこのキャッシュ、解くのも大変だろうが準備するのはもっと大変である(笑)。3月の構想時にも一度訪れているのだが、ファイナルは何かの値をちょっとずらせば任意の値に移動できるというものではなく、アルゴリズミックに導きだされる唯一の値、というものである。値が1ずれたらこの計算法では作り出せない (ただしいくつかずれたら対応する初期値が存在する場合もある)、という値を使ってしまったので、心配になってファイナルなんぞ5回くらい計測に行きましたがな(笑)。いやそれは他のポイントの下見に行ったりしたついでなんですけどね。
コンテナも6ポイントがワンパターンじゃ飽きるだろうから、いろんなバリエーションを持たせたものにした。だから6ステップのマルチを置くということは、6個もキャッシュを置いて(メンテも6倍の手間になる)、それでいて発行したキャッシュは1個、というのは、何か理不尽なものを感じる(笑)。まあ正確に言うと今回の場合、1~5ステップ目は『命令書』が置いてあるだけで、ログブックすら置く必要はないので、それでかなり面白めのコンテナ(コンテナって言えないかも)を用意することができて、楽しかったのではあるが。
なお1~5ステップ目も、座標がずれたら他のポイントに書いてある『命令書』を書きなおさなければいけないので、ちょっとしたミスの波及効果が大きいかな、と思ったのだが、実際にはあるステップの書き換えに集約できてしまったので、後にマグられたりして移動しなければならなくなったら大変なのは、ファイナルステップだけということになってしまった。
さて設置直前のある夜、6ステップのうち4ステップ分のコンテナ(?)が我が家で一同に会した。ほとんど造るのに手間がかからなかったものもあるが、すげー手間をかけて作ったものもある。これを嫁 (翌日4ステップ分の設置散歩にも付きあわせた) が見ていわく、「ひどい」(笑)。友達なくすんじゃないの、というような意味であるが、まあ嫁は(たまにキャッシュハントには付き合うが)筋金入りのジオキャッシャーではないので、以前から私のコンテナが秀逸な出来ででき上がるたびに「ひどい」とコメントをくれる。してみればファイナル以外の5つのコンテナ(?)も、こんなものを探す立場になったら結構、めげるかもなあ、と思ってしまった。というわけで、単純に☆1つのキャッシュが6つくらい集合しているので、難易度はやっぱり☆☆☆☆1/2でよいんでしょうか皆様(笑)。
ジオキャッシングの経費
昨日はジオキャッシャーであり浅草の老舗の寿司屋をも営まれている、gariringさんのお店でGC暑気払いであった。またまたいろいろ勉強になるおはなしも聞けたし、刺激にもなった。大人気イベントで今年はB日程まで計画されているのに、嫁持参ですみません。あまり真面目じゃないジオキャッシャーの嫁と行ったので、とある方が気を利かせてくれたのか (まあ本音だと思うけど)、ジオキャッシングってお金は掛からない趣味だね、という話をしていたようだった (私自身は聞いていなかった)。その方はいろいろな趣味があるけれど、ジオキャッシングがいちばんコストはかからない、と。
私も趣味は多いほうなので、それは実感することがある。時間を金に換えるというはなしなら、どの趣味もそれなりにハマったら本業 (ジオキャッシングのことではなく(笑)) がヤバいくらい喰っているのだが、実際にお財布から出て行くお金、ということである。音楽演奏・制作、ビデオなどは機材代が掛かるし、写真とか爬虫・両生類を飼うなんていうと、それに加えてランニングコストもかかる。電子工作とかコンピュータ関連というのがいちばん、金は掛からないかもしれない (んーでもやっぱり機材代がすごいかな)。
ジオキャッシングはというと、まあ金は掛かる。私は徒歩キャッシャーであり、いまのところ首都圏のキャッシュを取って歩くのがほとんどなので、交通費がいちばん大きい。いまのところ折りたたみ自転車は購入していないが、そうなると機材代も10万からは掛かることになる。そのほか、キャッシングをして歩くときの食費、コンテナ設置代などだろうか。それでも合計してみたら大した金額ではないかもしれない。
そもそもジオキャッシングには、金をかけない、というポリシーがある。通信費はともかく、geocaching.comの基本会員なら無料でなれる。入場料が掛かるようなところにキャッシュを置くのはよろしくないとされているし、瓶に紙を放り込んだものを置いておいたものを、バックパック背負って足で取りに行く、お金がかからないスポーツだぜ!! というのが基本精神である。だがなかなかそうはいかない。
今日は梅雨空なので、ちょっとだけキャッシュを巡った (それでも巡ったのはやっぱり、昨日の刺激が大きかったからだ)。ちょっとだけ、とはいっても (もう近所にはあまり残っていない(笑))、東京は杉並あたりまででかけたので、まあ1時間程度で現地には到着するのだが、こうなると往復に掛けた時間・料金の元を取ってやろうと意地汚くなって、結局徒歩のくせに10箇所からは回ってしまうことになる。10ヶ所巡ったうちfoundは5つで、2箇所は天候と時間の都合で入場できず(泣)、2つは多分マグられている(3つめも私の探し方が悪いのかもしれないがマグられている可能性あり)、という惨憺たる成績であった。実は3F 4DNFの時点で、掛けた交通費~、と意地になってさらに近所の1駅目で降りてfound (これでプラス160円)、また2つだけ電車に乗って1F 1DNF (さらにプラス160円)とかやっているので、意地になればなるほど金が掛かる。アホである (笑)。
だいたい電車で1時間で行ける距離となると、首都圏ならば500円~1000円ということになる。いかに現地で徒歩で0円で回れようとも、これを10個のキャッシュにそれぞれ均等上乗せしたら、キャッシュ一個あたり50円~100円にはついている。時間についても同様で、往復2時間 = 120分かかるということは、何もしなくても1個のキャッシュ当たり12分が上乗せされることになる。いかにキャッシュが高密度でおかれている地域で、移動が5分・瞬殺でみつけてログ記入・戻すのに3分であっても (実際調子が良いと1時間に6つくらいは回れる。DNFもありうるから理想的にはいかないが)、それぞれに12分ずつ無駄(?)時間が加算される、となると、これは厳しい。
これが一日に20個回るとかなると、一個あたり6分・50円の上乗せ、40個回ったら3分・25円になるから、まあこれは無視できる時間・金額になるかなあ、とも思える。しかし徒歩では、だいたい平均的な経験だとパスを作って計画的に巡っても、3時間で13個回ってタイムアップ、体力的にも11km位歩いてもう限界、ということがある (13個・3時間・11kmというのは私の一日の最高記録であり、ほぼこれくらい3回タイ記録の日があった)。やはり自転車を使わない限界をこのへんに感じる。
仕事帰りに夜になってからハンティングを始める場合などはまあ、1個とか3個で諦めちゃうことがあるが、この場合は往復の交通費・時間なども、500円・2時間くらいが1~3個のキャッシュに加算されることになるので、塵も積もれば大変なことになる。
加えて諸経費もバカにならない。まず食費であるが、私は家を出るときだいたい、500mlのペットボトルのお茶を1~2本作って持っていく。だが10kmくらい歩くとなるとこれでは足りなくて、自動販売機やコンビニでつい買ってしまう(ちなみにコンビニなら500mlの紙パック入りウーロン茶が80円で売っていたりするので、詰め替えて使う←ケチくさい (笑))。さらにメシ時に我慢して歩いていると、頭を下にして探して立ち上がったときに立ちくらみしたりするので (別に持病があるわけではないが、低血糖に弱いのだ)、パンやおにぎりなども買う (時間がもったいないので移動しながら食ったり)。コーヒーショップがあるとついつい休んでいったりすることもある。神社やお寺などがあると (キャッシュポイントそのものであることも多い) お賽銭を入れてfound祈願したりもするが、神社やお寺もキャッシュポイントを提供してくれたり (してくれているわけじゃないが)、休息の場やトイレも借りたりしているので、子供のお使いじゃないんだから50円とか100円玉があったら入れたりもする。
かくして、首都圏でちょっと出かけてジオキャッシングをしたりすると、効率よく回った場合では1箇所100円くらいだろうか、ちょっとしか取っていない場合には1箇所500円とか1000円についたりすることもあるようである。平均して300円くらいにはなっているのではないだろうか。
さて隠す方である。別ページで『なるべく安く上げる』なんていうことも書いてはいるが、(これまたどこかで書いたように)ちょっと安物を使ったり何かの工作材料をけちった挙句マグられたり壊れたり、不都合が生じるのではかえって高くついてしまう。私は100円ショップも好きなのだが (まあデフレとか考えたらあまり100円ショップにはお金は落としたくないが)、100円ショップで済ませて粗悪、というのは避けたい。もちろん100円ショップで同じ品質のものならムダにお金を掛ける必要はないのだが、たとえばジッパーバッグというのはZiploc (これは商品名だ) と100円ショップの安物では出来が違う。ほんもの(?)はジッパーが2重になっているし、開けるときにうっかり破れたりしにくい。たとえ値段が3倍しても1枚あたりの値段はたいしたことはない。それでログブックが濡れるのから守れるなら、1コンテナ当たりプラス10円になったとしても安いものである。だいたい、安く上げたコンテナだって、タッパー・ログブック・ペン、ちょっとした小物を入れて磁石やテープなどで工作を施して、などと500円くらいにはついているのだから、そんなところでケチってもしょうがない。
コンテナの擬装とかに凝るようになってからは、工具や工材等で、結構高いものも買っている。たとえば分かりやすいところでは『低温焼成粘土』なんていうのがある。800円のパックであり、オーブンで焼くと石型のコンテナが造れる、というものである。800円出した時点では、ちょっと高いかな、と思っても、これでコンテナは5個くらい作れるし、自分の経験になるし (ちなみに『石に見える容器を作る』能力が後々何の役に立つのか、冷静に考えると疑問である(笑))、なんて思ってぽん、と800円出してしまう。ところが1個造るのに試作を繰り返し、さらに1個置いてしまった後では「同じパターンのコンテナは2個作りたくないしなあ」なんて(笑)、結局800円でコンテナとしては1個しかできない。ならまだいいが、試作でいろいろムダな工作をしたり、色違いとか試してみたくて、都合3パック購入している(爆笑)。1個造るのに2400円のコンテナといったら、これは大変な値段であろう。
だが、上のデータからすると (まあ車なのでガソリン代だけとか、1500円くらい移動にかかってもあと自転車で30ヶ所くらい回れてしまうとか、差異はあるだろうが)やっぱりみなさん、100円とか500円とか掛けてこのキャッシュを取りに来てくれるのである。それが10人とか50人とか (そんなに人気のキャッシュはまだ私自身はないのだが) 積もり積もるわけで、キャッシュ一個に対して取りに来るひとが掛けてくれたお金を合計したら総額5千円とか1万円とかにになっちゃうだろう。500円の安キャッシュでお迎えするのもいかがなものか。なーんて思ってか思わずか、さいきんはちょっと置く方にも金 (それより手間が大きいのであるが) を掛けるようになってきた。
ところで最初に挙げた『金が掛かる』趣味ってのも (いったん機材がそろってしまえばいつでも楽しめる、というのもあるかもしれないが・生き物だけは別)、あるときにぱったりやめてしまうものである。自分では趣味の引き出しにしまっておいていつでも出せるぜ、という状態のつもりではあるのだが。考えてみればこの『持続的に金(時間も)を掛ける状態』というのに限界があり、同時期にアクティブな趣味というのは多くても3つくらいしか持てない、ということかもしれない。
だからジオキャッシングも、あるとき『引退』状態がやってくるのかな、とは思う。たとえば1000か2000 foundして、あとは月に5個くらい、出向いたところにあって気が向けば細々と、という状態でね。でも1000 found (100 hideくらいになっている気がする) までで、一個探すのに平均300円 (隠すのに平均1000円)とか掛かっていたとすれば、それだけで40万円くらい掛かっている、ということになる。果たしてこの状態を1年で達成できるのか2年で達成できるのか知らないが (2年は掛からない予感がするが)、やっぱり趣味ってのは金が掛かるものなのかなあ。
黒いキャッシュ
誰が言い出したのか知らないが、『暗黒キャッシュ』なる言葉がある。
『スターウォーズ』にて、正義の騎士であるルークの精神に疑念とかそういうものが芽生えると暗黒面に引きこまれ、同じ能力を使うとしても悪を助長する成果になる、という、分かりやすい設定がある。まあ各種宗教の教えというのはそういうものであるし (これは古来からの政治家・軍人・武道家などに対する警告であろう)、科学・技術とかもそういう側面がある。たとえ実体験がなくても映画を観るようなひとにある種の典型的なわかりやすい教育をする、ということで私は好きな設定である。
キャッシュを隠す場合、暗黒と言われる(思われる)キャッシュは、私の定義では3種類ある。
- キャッシュが黒い
- キャッシュを隠す場所が黒い・暗い
- キャッシュを隠すひとの心が黒い(笑)
1.はいうまでもないだろう。おそらく『暗黒キャッシュ』の元祖は、黒い・黒く塗られたコンテナを指していたんじゃないかと思われる。
ところで黒いキャッシュというのは (どこかに書いたが)、多くの場合最強である。擬装 (植物・石などに擬態している) または迷彩 (周囲の色相・明度とコンテナのそれの区別が付きにくい。私はこれら2つは区別するようにしている) というのは、いっけん最強なようであるが、それらはちょっとでも自然のものと違ってしまうと、かえって浮いて目立ってしまう。そして我々が自然を観察する (準備をしようとして) 眼というのは意外にいい加減であり、自然の中の不自然を観察する目は非常に敏感だ。コンテナ擬装を始めて気がついたが、木の幹は大抵『茶色系』ではなくむしろ緑・灰色だったりするし、石は灰色・白・黒ではなく赤・緑・青など結構ハデである。もしも100%周囲と同じ環境での擬装・迷彩ができたとしても、たとえばそれがタッパーから生えているニセ植物だったとして、それは植物 (ほんもの - にみえる) が生えたタッパーでしかない。依然、地の部分はタッパー色(笑)をしているのである。
そこのところ、黒というのはすべての光を吸収した結果である (まあ塗料やビニールテープの黒はテカってしまう = 黒の中にものすごく目立つ白があるという状況だったりするけども)。擬装植物の下地を黒くすれば、これはもう植物にしかみえない。ならば、タッパーを黒くすればタッパーはみえない。当たり前である。唯一問題になるのが、周囲の明度が明るいときに黒いものが目立つ、というケースだけである。
だから話をもとに戻すと、1.の『キャッシュが黒い』というのは、キャッシュを見つけにくくするという目的においては、ごく自然なことなのである。ちょっとでも見える可能性がある場所に置く場合、買ってきたままのタッパー色(笑)をしたタッパーを置くほうがおかしい。また多くのキャシュは白くても金色でも物陰に隠す。物陰は必然的に2. のごとく黒い (暗い)。
だから私は、ダークサイドなキャッシュというのは3.のオーナーの心が黒いかどうか、ということなのではないか、と思う。この説明は難しいが、簡単には『マグルに見つかりにくい』ようにする擬装なり迷彩なり黒塗りなりがブライトサイドな心であり、同じ (いやライバルである) ジオキャッシャーに見つかりにくいようにする擬装なり迷彩なり黒塗りなりがダークサイドな心なのではないか、と思える。
実は、私は自分の (隠す) 心のなかのダークサイドというのを、よく自覚しているほうではないか、と思う。正確には、ダークサイドな気持ちが芽生えた瞬間をよく覚えている。
最初から2番目に隠したキャッシュ (カーボン山) がマグられて、少なからぬショックを受けた。この日記にも以前書いたが、マグられたときに感じたことは、イヤ~な気持ち、それに不安と畏れであった。どうして見つけたもの (たとえ金目のものであっても) を自分のものにしようと思うのか、まして金目の物 (そんなもの入ってないけど) だけ抜き取ってそっと元に戻しておいてくれないのだろうか。そんなに他人の愉しみを妨害したいのか。それが大人でなく少年ならなおのことダメな大人になるであろう。呪いに近い気持ちも沸き起こってくる。はたまた、今までログを書いてくれたひとへの申し訳なさ、マグられてから探しに来てくれたひとがDNFで帰ってしまうことへの申し訳なさ、単純に再設置の手間の面倒くささ、その場所の管理者なりに見つかった場合に苦言を申し述べられることの面倒くささや恐れ、そういうのが積み重なると、絶っ対にマグルには見つからないようにしてやれ、と思う。
ここまではマグル対策という意味では、前記の分類だとブライトサイドな黒いキャッシュということになるはずだが、『恨み』とか『畏れ』が混じっている時点で病んでいる。ダークサイドである。
それから同じジオキャッシャーを欺くとはどういうことか。これも覚えがあるのだが、どうしても『ここに置きたい』というポイントがあるにもかかわらず、適切な隠し場所を見つけれられなかった場合。あるいは見つける時間を惜しんだような場合。ならば☆1つで『ご飯をもりもり食う』ようなキャッシュにしてしまえばよいではないか、と思うかもしれないが、あっさりとそう思えるようになったのは割と数を置くようになってからである。最初の頃ログに「簡単でしたTFTC!!」とか書かれると (これも以前ここに書いたが) ちょっとだけ傷ついたりした(笑)。別に自分のプライドとかは置いておいても、せっかく遠くからお越しいただいたのに瞬殺、というのでは、楽しんでもらえなかったかなー、とも思った (これはいまでも思うことである)。
そこで見つけにくくする最も安易かつ最強な手法、それが黒塗りである(笑)。暗闇、たとえば小屋の下にある黒い箱のなんと見つけにくいことか。まあこれは、石だらけの広場や石垣に挟んだ石擬装キャッシュだって同じことなのだが(爆笑)、石擬装キャッシュはそれなりに造るのに手間はかかるから安易とはいえないし、見つけたら面白がってもらえるかもしれない。
私が覚えているダークサイドが芽生えた時期というのは、5個目くらいの時期であり、いやこれでは単に探しにくくてゲームとして面白くないんじゃないの? と反省するようになったのが15個目くらいである。その間に、割とダークな心でキャッシュを置いた覚えがあるものがある (ただしその時期、擬装にも凝り始めたので、結果的に全部ダーク、とはならなかった)。
だけど黒いかどうか、ということだけでいうと、いまでももちろんマグル対策として黒系に塗ってみたりはする。外装に擬装を施した場合で内部のコンテナがぽろっと落ちたりしたときの安全弁として、黒塗り (あるいは迷彩) を施したりもする。だがそれらはあくまでも、仲間 (ライバル) であるジオキャッシャーを欺こうとしているわけではないし、難易度が低ければ低くてOKで、「簡単でした」と書かれることに耐性もついた(笑)。適切な置き場所を探す時間が十分になければ置くのは次回にする。というか、そのエリアで最良の置き場所を時間をかけて探そうと思う。
なんでこんなことをいまさらここに書いているかというと、まあ自分への戒めを再確認している、ということもあるのだが、さいきんちょいと某所で話題になったのが『ダークサイドが連鎖している』ということである。他人のダークサイドキャッシュを見て「これでいいのか」と思いダークサイドなキャッシュが増えてくる、という現象である。
実は私も覚えがあって、明らかに私の影響を受けているのではないか、というようなコンテナが出現してきた。私だって (偉そうに書いているが) まだ隠し始めて半年の初心者ではあるのだが、私より後に設置をしはじめた方々だけではなく、私より先輩なはずの方の新設キャッシュにまで、あれっと思うような影響をみることがある。もちろん素材や手法などお互いに影響しあって当然なのだが、これがダークサイドということになると、話は別である。たとえば私の黒系キャッシュは、タッパー素材のポリプロ等への塗料の乗りにくさを考慮して、黒ビニールテープでぐるぐる巻きにしているのだが、同じ手法で作られているキャッシュが新設されたのをみたことがある。しかもそれが、以上に書いた定義での『ジオキャッシャーを欺く (難易度を上げる)』『もっと適切な置き場所・容器を探す手間を惜しんだ』のではないか、という場合だと、なんか忸怩たるものを感じる。
以上とりとめもなく書いてきたが、(偉そうに)『黒いキャッシュのガイドライン』的なものを作るとすると
- 不必要に黒くするのはやめましょう
- ジオキャッシャーを欺くためなら、色以外にやることはあるはず。ただ探しにくいから難しいのは面白くないです
- 難易度を上げたいなら、もっと心理的に裏をかくような置き場所・容器・隠し方は探せませんか?
- マグルを欺くとか、万一の事故の時マグられにくくするため黒くするならOK
- どうせ黒くしても絶対見つからないところなら黒くする必要はないし
といったところでしょうか。
