Tech:tvpc
出典: Tariki
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お茶の間TV用PC
Friioを買っちまった。
いや実は、私はあまりTVを観ないひとである。街でTVタレントとよばれるひととすれ違っても全然識別できないし、ニュースはネットでみる。観たい番組はないわけではないが、そんなのが観たい時間にやっているわけがない。したがってタイムシフトが大前提、CMは100%スキップするのでここ数年観たことがない (たまたま目に入ったことはあるが)。
特に地上放送は、低俗な番組に「ぎゃはは」と大口開けたタレントという名の才能がない連中が出演し、常に知らない人が大音量でおしゃべり状態。私は日本語聴けばわかりますのに、下に余計な字幕。ここは中国か? ちなみに中国・台湾・香港などで喋っている内容そのままの字幕が常に入るのは、多言語・または訛ると分からない民族だからである。どうやら日本のTV視聴者の大半も、日本語が分からなくなってきたようである。
こんなんだったら電波止めればエコ (私の大嫌いな) になるのにー、と思っていた。救いはNHK教育TVである。これは垂れ流しにしていても、実に面白い番組を放送している (いろいろな意味で)。美人のねーちゃんも多数出てきて、目の保養になる。それから世界遺産系の番組は大好きである。美しいものを観ていると目の保養になるし、いま残しておかなければなくなってしまうものもあるかもしれない (まさにユネスコがそれを制定した理由と同じである)。SONY/TBSの『世界遺産』(現在は類似番組が増えたので『The 世界遺産』)は例え観る暇がなくても毎週録りためる価値のあるものだが、前のHDD/DVDレコーダではEPG (番組表) のキーワード検索『世界遺産』でひっかかった番組なども、内容によっては残す。老後の楽しみである。やること・気力がなくなって体が動かなくなったらこれを観ながら死のう。
そんなわけで、2011年のアナログ放送廃止とやらで、もうTVは観ることないだろうな、と思っていた (心残りが、くどいが世界遺産系の番組だけであった)。実は5年ほど前に引っ越す前は、スカイパーフェクTV! の特定の局の愛視聴者であったのだが、いまのマンションでは向きが悪く (元) JSkyB側のチャネルが入らない (BSも入らない)。最近は光ファイバに重畳して送る放送方式もあるようなので、そちらにしようと思っていたところだった。
そこにFriioの出現である。まあ仕事でディジタル動画像なんかも扱っている関係上、こんな値段ならちょっと試してもいいかな、と思っていたが入手できなかった。ところが10月にひょんな勢いで手に入ることになってしまった。
そこからはなし崩しである。FHD (1920x1080) が丸められずに表示できるディスプレイを手に入れ、専用PCを組み、BDドライブを付け、オーディオプロセッサとワイヤレスマウス・キーボードを付け、と猿のようにシステムが巨大化していった(笑)。なぜかというと、美しいのである。高解像度のメディアが美しいのは写真でよく知っており、デジタル放送の原理とかキーテクノロジは仕事柄、172%よくわかっているつもりだった。だが、知ると観るとでは大違い (仕事柄なんて偉そうに書いたが、いまでは家電ユーザのほうが専門家より先に使ってたりして)。やはり解像度が高く美しい映像は麻薬だ。もうSD画像は観られない。
ということでここは自分メモがてらお茶の間PC構成の注意点を記録するページとする。なお遊んでいるようにみえるが(実際遊んでいるんだが(笑))、私は仕事でPCを組むことがすごく多い。仕事ではあまりこういう軟弱なマルチメディア用途に特化したPCなどあまり組んだことがないので、かなり勉強にはなった。
ところでいままで使っていたDVD/HDD専用機 (それからBD/HDD専用機の現状についても) は、こちらにちょっと書いておいた。
Friio: しんぷる・いず・ざ・べすと
そもそもFriioとは何か。スクランブルされた地上デジタル (いまはBSデジタルバージョンもある) 放送を、天下り利権の産物であるB-CASカードの情報を元にデスクランブルし、25MbpsのMPEG2 TSにしてUSBから送り出すだけの装置である。
視聴は付属のソフト (デバイスドライバすらネットからダウンロードしてね、というシンプル製品である) でできるが、特筆すべきはその関連フリーソフトの多さである。Friioでタガが外れた (もともとB-CASに意味はない) PC周辺機器メーカがどっと同様の製品を出した (それでもおとなしくB-CASだのダビング10だの荒唐無稽な規格に準拠している) が、これらの誰の権利を保護しているか意味不明なクローズドな技術とは違って、Friioは使い物になるフリーソフトが多いのだ。
TVRockなる自動予約録画ソフトは、複数のFriioの連動までできてIRアダプタがあれば既存デッキまで集中制御できちゃう。EPGを勝手にダウンロードし、番組表・録画予約その他の制御ができるwebサーバまで立ってしまう。これがあるおかげで、Friioは『ただのディジタルTV』から『高機能EPG内蔵ディジタル放送録画機』に変身する。
録画したものも、ただのMPEG2 TSであるから、加工は無料・有料のあまたのソフトでできる。
PC本体: 飛行機が快適に飛ぶために
Friioが届いた当初、実は観ていたPCというのはラップトップ機である。スペックはそれほど悪くないのだが、画面は(色校正こそしているが)ただの液晶で解像度も800x600程度のもので、2GのCore2duoを1Gまでクロックダウンして使っている (発熱が凄いから)、という程度のものである。
やはり1440x1080ドットの映像が1秒間に30コマ送られてきて (MPEG2圧縮してあるけどさ)、それをUSBで受けて描画する、という仕事は思いと重う、いや重いと思うのだが、これでどのくらいコマ落ち等しないで観られるか、というと、気になるほどではない。さすがに録画してmpeg2repairなどで欠損パケットなどを観察すると厳しい結果ではあるが。
これでもまあ、デジタル放送の美しさは堪能できるくらいではある (何よりアナログにつきもののエッジの劣化、あろうことか我が家の共同アンテナではゴースト・ノイズなんでもあり、であったからである。
専用PCを組んだほうがよいというのは以下の理由による。
- 他の用途に使うPCだと、バックグラウンドでいろいろな仕事が動くので録画などは安心してできない
- ある程度のスペックがあれば、そこで重い編集・エンコードまでさくさくできるのではないか (フライトシミュレータ用モンスターPCをこれに使うと、エンコード中に飛行機がスムーズに飛ばない(笑))。実際、大画面で割とさくさくというのはオフィスのPCよりマルチメディア用途に限っては快適なので、お茶の間のTVのはずのPCで仕事の動画まで編集しちゃっている(泣笑)。
- やはりHDVはHDV解像度で観たい。縦1080ドットあるのに、適当に丸められて2ドットが1ドットになってしまうのでは、もしかして他の人が観ているかもしれない景色を俺が観ていないのはくやしい。
- 地上デジタルが普及しなかったのはこれが関係ある。縦1080ドットのディスプレイというのは、PC用でもクソでかい (24インチ) が、TV用だと最低28インチくらいからになる。メーカの技術者も当初、私と同じことを思ったのか、巨大なTVしか売り出さなかった。日本のウサギ小屋ではいくら「アナログ放送がなくなります」と脅迫されても、置く場所がなければTVは換い買え、いや買い換えない。金があっても場所がなければ買い換えない。貧乏大学生 (TVは14インチで2万円までと決まっている)は金もなければ場所もない。
- 最近メーカもそのことに気づいたようで、電器屋でそれ以下のサイズのデジタルTVが出回ってきたのは、フル解像度は諦めてドットを丸めはじめたからである。16インチ (縦は640ドットくらいしかない(笑))という『なんちゃってハイビジョン』がやっと出てきた。と思ったら、なんとブラウン管 (!) で『なんちゃってハイビジョン』という潔い製品までみた (3万円・中国製)。
ということで、場所をとらないケースでそこそこのCPUでそこそこのメモリ・HDDで、PCを組んだ。しかし最近のPCはうるさい。主に冷却 (CPU + ケース) ファンだ。ステレオから音を出していれば (基本的にファンの音はやや色が付いたホワイトノイズなので) それほど気にならないこともあるが、やはり音楽番組とか音楽そのものを聴いているとき (後述) は厳しい。必要最低限のノイズになるようにファンを可変速度にしたら、こんどは息継ぐようにノイズの音程が変化してわずらわしい。
消費電力はどうか。まあフライトシミュレータ専用機は、グラフィックボードがモンスターなので大き目の電源を搭載したが、それに比べたらたいしたことないものの、やはり日中エンコードして出かける、とかしているので、やや来月の電気代が気になる。
そうそう、本体OSはWindowsXP SP3である。Vistaは何やらFriioへの対応ができていないだか不完全だからしいが、どちらも使えるなら私はXPを選ぶ。TVに、半透明ウィンドウがくるくる回るような子供だましギミックは要らないからだ。その分のCPUパワーで滑らかに表示したりエンコードせい。
PCが落ちる
このPC、落ちるので困る(笑)。いや静音PCということである程度は覚悟していたが、むしろ熱の問題だった。smartfanなどで計測してみても、それほど温度は上がっていない(室温15度くらいでCPU load 100%のときCPU coreが60度ちょっと、筐体内が40度ちょっと)。電源が弱いようだ。
落ちるといってもいきなりreset状態になる。負荷をかけているとき(friioビューワ・再生ソフトでフルハイビジョン表示のとき、主にEDIUSでエンコード中) 落ちるので、最初はcodecとかデバイスドライバのバグを疑った。ところがオーディオをUSB接続の外付けに替えてみてもcodecを替えても何をしても落ちる。録画中に落ちるのが一番困る。
ちなみにTVRockは非常に良く出来ていて、万一録画中に落ちても、再起動時に録画予約時間中ならば再度録画の続きをしてくれる。このPCは余計なドライバなどは入れておらず、BIOSなども最短で立ち上がるようにしたので、リセットから十数秒後には録画の続きをしてくれるのだが (専用機のHDDレコーダ (東芝) より速い)。
ならばパワーサプライを取り替えてみればよさそうだが、それは2つの理由でためらっている。ひとつめは(まだ詳しく見ていないけど) 特殊筐体のベアボーンなので、専用電源である可能性が高い。例え電源は規格物でも、風の流れなどが違うとよろしくない可能性もある。『おうちサーバ』でかつて嵌った罠と同じである。
もうひとつは、この電源、なんとエネルギー効率80%以上という優れものなのだ。電子レンジ並みである。といってもPCというキカイは電気エネルギーを何に換えているかというと、ほとんど熱にしか換えていない。あと情報の並びを変えたりしているわけだが、これはエネルギー保存則となんら関係がない。あえていうと電気エネルギーを熱と騒音と人間様の悦びに変換する効率が80%ということである。
……う~ん、だからといって突入電流に弱い軟弱電源では困る。予約録画はTVRockが電源を自動で入り切りしてくれるから強力電源でもそれほど電気代に影響はない。エンコードは失敗してやりなおしたら倍の時間掛かってしまうから、たとえ50%の悪エネルギー効率の電源でも一回で済ませたほうが電気代は安く上がる(笑)。TVを漫然と観るのでないかぎり、強力電源のほうが総体的に節電になりそうだ。
ということで現在考えている対策は (1) 電源の交換 (2) HDDを外付けボックスに追い出す (電源外部供給) (3) CPUを遅いものにダウングレード (Intelのページによると現行品では速度と消費電力はあまり関係はなさそうなので、これはあまり効果がなさそう) といったあたり。
この項まだまだ続く。
ディスプレイ: ウォン暴落でらっきー
ディスプレイはそんなわけで、1920x1280ドットの24インチである。まあこれとて狭い我が家では大きいのだが(これを置くためにお茶の間を模様替えした(笑))、電器屋でフルハイビジョンのTV専用機は最低、28インチであるのをみて、ひとり悦に入っている。
といってもこれ、PC用のディスプレイなのでそれほど高いものではない。高いものではないから導入に踏み切ったのだが、なんと3万円程度である。韓国製だ。最近のウォン暴落も関係している。ただし安い理由はそれだけではない。韓国製品 (台湾製品) というのはなかなか潔くて、日本製品が「やっぱりこのクォリティでは恥ずかしくて消費者様に顔向けが」とかこつこつクソ真面目に開発しているのを尻目に、けんちゃなよ~ (台湾ではめいぐわんしぃ~)といいながらばりばり製品を出してくる。まあそんな日本人の仕事が私は好きであり、この記事を書いた2008年11月にはSHARPがカルテルで問題視されたが、ある程度のクォリティのを選ぶべきモノを激安で、というのは、人間の品性を貧しくするのでよろしくないと思う。モノには適正価格というものがある (といいながら安物を選んだ自分が悲しい)。
実際クォリティはどうなのか、というと。いまフルハイビジョンの解像度ではしゃいじゃっているので、色に厳しい私であるが、やや黄色いとかトーンカーブ(ガンマ)が極端だ、というのは、ちょろっとディスプレイ・ディスプレイドライバの設定をいじってごまかして満足している。そのうち色校正するけどさ。だが色校正ではどうにもならないのがやはり、色空間の狭さと見込む角によるみえかた(これもコントラストだ)の違いである。
中でも見込む角による色ムラは、ちょっとどうしようもない。ディスプレイがでかいだけあって、ある程度の距離離れても、中央部と周辺部で違ってみえるのだ。
色空間の狭さ、これだけは電器屋で亀山だの赤がキレイだのいう液晶TVををみると、やや卑屈になってしまうところである (そんなときはプラズマディスプレのコーナーに行って「ふ。所詮、液晶だぜ」と自分を慰めてから帰る)。ただしEIZO (ナナオ) から送られてきた、AdobeRGB色域カバー率97%にして1920x1280、24インチというディスプレイの価格をみて、やっぱり手がでないな~、と思った(20万円に近い値段する。うちの安物の5倍以上だ)。
なおこの韓国製品、マニュアルの日本語がいまどきにしては凄い。いくら廉価な製品とはいっても世界に名の知れた大メーカでもあるし、『リ』と『ソ』がごちゃごちゃな日本語くらいは校正してほしい(笑)。
それからこの大きさのディスプレイ、TVとして観ている分には1ドットの大きさが問題になることはないが (いや細かいところまで観えるのを望んで買ったのだが)、PCのディスプレイとしてはいかがなものか。こんな大きさで仕事になるのかいな。グラフィックデザイナさんとかCAD屋さんはよいだろうが、いわゆる文書処理用途のビジネスでは使えないだろうな。
まず、接近して使ったら画面の端と端が遠すぎる。じゃあ離れて使おうとすると (うちのお茶の間で仕事をするときの状況だ)、矯正視力1.5でも細かい文字の判別が厳しい (まあ乱視の影響もあるけど)。これはWindowsXPのウィンドウシステムの出来が悪い、というか、アプリケーションメーカがウィジェットの作法に従っていないから悪いのだが、たとえWindowsで『文字を大きく』しても、アプリケーションレベルでの文字の大きさが変わるわけではない。シェルなどのフォントサイズは大きくなるし、webブラウザなどもアクセシビリティに配慮しているのでフォントが (Mozillaなど画像まで含めページ全体が) 大きくなる。
ひどいのはAdobe Premiere (Elementsだから悪いのかな)で、グラフィカルな部分はさすがにAdobeだけあってよくできているのだが、キーボードを必要とする・文字で示された情報を選ぶような局面では地獄である。灰色地に黒字『10.5ポイント』表示などはファイル名識別地獄である。ウィジェットの地色は変えられるが、黒字と白字の両方があるので、結局地色は (デフォルトかな?) 輝度128の灰色にするのがベストな妥協点である。これは何かの試練ですか? 我慢して使っていると目がどんどん良くなるマジカル・アイですか?
外部ドライブ: やはり保存はBD?
BDドライブはUSB接続、外付けの可搬機である。こちらで述べているように、BD-Videoオーサリングして他人に渡すということはなく、老後の楽しみ(笑)のためにエンコードしたファイルをUDFファイルシステムにコピーしているだけだから、BDのメリットってばいまのところ、安くて大容量のリムーバブルデバイス、というしかない。
それにしても、4月ころにドライブを(仕事で)導入したときは2倍速のが10万近くしたのが、いまは3万円で8倍速である。メディアは4月時点に1枚5000円 (2層50GB・2倍速) 近くしたのだが、いまは一枚1500円 (2層50GB・6倍速)である。1層25GBなら6倍速で300円程度で手に入る。携帯電話-SDフラッシュメモリの構図と同じで、大衆が使うとどんどん安くなってくるのである。
その他、PC用リムーバブルメディアとしてのBDの使い勝手についてはこちらにも書いた。
マウスとキーボード: お茶の間にケーブルは無用
いきなり余談になるが、先日MSから出る新しいポインティングデバイスの話題が一部で取りざたされた。何だかのコンベンションで、『Say goodbye to laser』なるプレゼンテーションをして、すわマウスに変わる新しいポインティング方式か? と取りざたされたのである。蓋を開けてみたら青色LEDマウスだったのだが(爆笑)、そのとき『新しいポインティング方式』と勘違いされた理由は、『台所でも使える』なる文言があった、ということなのだ。どなたが台所でPCなぞ使い腐るんだよ、と突っ込みたくなったが、いまこうしてお茶の間PCというものを私は使っている(笑)。
インターネット冷蔵庫(笑)は失敗したが結局、このお茶の間PCみたいな家電としての位置づけをMSは目指しているのかもしれない。その場合、確かにボトルネックはフルキーボードとマウスをどうするか、である。この手の『キッチンに組み込みPC』等はなかったわけではないが、タッチパネルやマウスだけなどでは一定以上の仕事はできないし、結局マウスとキーボードが『家電としてのPC』のボトルネックなのかも知れぬ。
私はワイヤレスマウス・キーボードが嫌いであった。机が散らかっているとなくす(笑)。IR時代はマウスと本体の間に山があると使えなくなる。そして机は常に散らかっている。
今回、フルピッチのミニキーボード (テンキーなどがない)と、MSのワイヤレスマウスを導入した。
キーボードのほうは、必要最低限のキーしかない、とはいえ、HHKなどにくらべやはりキーが多い。どうしてほとんど使いもしないFnキーなどがちまちま付いているのだろう。HHKのように複数キー同時押しでよいではないか。
このキーボードは、トラックボールが付いていて一応、ポインティング動作などはキーボード単体でできる。ただしキーボード部分は押下したときだけ電源が入るのでよいのだろうが、トラックボールは常時電源ONだと電池が減るとみえて、ボールを押し付けるとそこからしばらく使えるようになる。トラックボールのキーは左上(ESCの上)で、ちょっと省スペース型ラップトップのマウスボタンみたいであまりよくないか、と思ったが、思ったより使える (Shift + クリックとかCtrl + クリックなどができる配置だ)。
いつものように使いもしないCapsは最もよく使うCtrlにソフトウェア (XPのレジストリいじり) で入れ替えたが、もともとこのキーボードはASCII配列 (非かな配列) を選んだので、それ以上配列などを使いやすくいじる必要はなかった。
ワイヤレスマウスであるが、これはいうまでもなく編集作業を容易にするためのものである (ポインティングだけならキーボードのおまけトラックボールで十分だ)。さすがにゲームメーカーMicrosoftの品だけあって使いやすい。受信機が特大で、なんとこれがマウスと同じくらいのサイズである (デザインとしてそうしているのかもしれない)。これでは、ケーブルがごちゃごちゃしなくて使いやすいからラップトップでも、と思っても、USBフラッシュメモリサイズの受信機ならいざしらず、もうひとつマウスが接続されているサイズの受信機では全然省スペースにならない。どうせなら受信機にも光学マウス機能を組み込んで、『ワイヤレス・ワイヤード同時に使える2個入り』とかで販売すればいいのに(笑)。
無線は思ったより使いにくかった。うちの茶の間ではTV視聴位置からディスプレイまで約1.7m (PC本体からだと1.8m程度) 離れるのだが、この距離だと無線が受信できない。電波法の関係かオフィスなどでの混信を恐れてか (? ペアリングはなされるのだが) 1m程度に送受信距離をおさえてあるのだ。しょうがないから受信機はTVラックの一番手前の目立たない位置に置いたが、それでも電池のへたり具合と間に物が入ったりする具合によってはうまく受信できないことがある。逆にキーボードのほうはあまり出力を抑えていないようで、このくらい強いほうが安定して使える。
電源は、キーボード・マウスとも電池で、アルカリ乾電池およそ2週間以上もつ (最近eneloopに換えたが、そちらの寿命は不明である)。キーボードは単4 2本、マウスは単3 2本である。マウスはレーザLEDがいつみても光っているのだが (適当に節電しているようなのだが)、それでも長持ちする。キーボードは電源(トグルSW)は一応あるのだが、上述のようにキーを押していないと電流は消費しないようで、トラックボールは一定時間で検出・信号送信をやめる。したがって電源は入れっぱなしである。面白いのはマウスは電池を並列つなぎにしているようで、1本挿入した時点でも動作をはじめる(笑)。電流が必要なんだろうか。
どちらも無線方式ということで、混信はないのかというのが気になった。結局心配なかったのだが、ペアリングはどちらも、受信機のボタンを押さえてから(押さえながら)送信機のペアリングボタンを押す、という方式である。キーボードのほうはなぜかある日、ペアリングが外れていたのだが、もしかすると電池を入れ替えたときなどペアリングしなおさないといけないのかもしれない。いずれにしてもそれほど面倒な操作ではない。
オーディオ: 音楽も聴いてみるか
オーディオを外付けUSBに換えたのは、M/B上のRealtekオーディオの音質に不満があったからではない。……まああったけど(笑)、直接の原因は『視聴中に落ちる』ことであった。PCが何もいわずにrebootする。アプリケーションの異常な終了とか青画面とかではなく、何も言わずにbootロゴに戻るのである。これは恐怖である。この原因としてRealtekのサウンドドライバを疑ったのである。結局濡れ衣ではあったが。
導入したのがONKYOのUSBサウンドアダプタであった。実はあまり知られていないが、ONKYOというのはピュアオーディオメーカにしては頭が柔らかく、積極的にデジタルオーディオ時代に対応している。我が家のオーディオアンプも、2年ほど前に買い換えたのだが、そのとき時代の流れに乗ってONKYOのディジタルアンプに換えた。それ自体はただのアナログオーディオ機器ではあるが、そのとき新製品として店頭に並んでいたのが、同様のディジタルアンプを内蔵したWindowsマシンであった。発想としては『お茶の間TV用PC』と近いかもしれない。
さてそんなわけで音質には期待していたのだが (価格も1万円ちょっととはいえ、PC周辺機器メーカの同様の製品の2、3倍はする)、やはり価格相応といえば価格相応であった。
まず、PC内蔵のオーディオと比べてみると、明らかに音がぶっとい。パーカッシブな立ち上がり音もそこにあるかのようである。ノイズについては家の中であまり大音量を出してみるわけにいかないので微妙なところはわからないが(というかPC内蔵といっても一昔前みたいに変なノイズが入ったりしないのであまり差がないように思える)、さすがにONKYO製品だけあって、グラウンドのネジが付いている。ベストを尽くせばこれによって対策できたりもするだろう。なお残念ながら外函はプラ製である。
次に専用機であるCDプレーヤと聴き比べてみた。私が愛用しているのは、LD (レーザーディスク) 終焉の時代に買ったPioneer製である。LDソフトそのものはあまり持っていないのであっさりコンバートし (あ、でもまだデジタル化していないなあ)、以後はその音の良さを活かしてCDプレーヤとして使っている。ただしこれ、バカでかい。HDDレコーダなどと比べても体積で2倍近く、12inchのLDを再生できるのだから無理もないが、トレイをイジェクトすると、刺身大盛りの平皿のようなトレイががばーっと出てくる(笑)。
これで再生した音 (1) と、PC内蔵DVDドライブ (またはリッピングしてWAV化した非圧縮ソース) (2)、それからそれを384Kbps MP3で圧縮したもの(3)の聴き比べである。
まず(1)と(2)は、PioneerのCDプレーヤ内蔵とONKYOのUSBの2つのDAコンバータの性能の差ということになる。結果は、音の定位のシャープさと、音の太さ・豊かさで、ややCDプレーヤに軍配が上がった。定位はライブ録音モノなどではほとんど気にならないが、電子楽器を多用したライン録りのソースなどでは違いが出る。
(3)では、やはり (当然の結果の繰り返しになるが) ホワイトノイズ系の楽器の音に妙な『色』がついてしまうことが気になる。ピアノ独奏やボーカルのみなどではほとんど気にならないが、ジャズでシンバルが常時しゅわしゅわ鳴っているようなソース、ハードロックでギターが歪んでいるソースなど、情報理論的に情報量が多いソースでは、やはりこれが気になる。いくら384Kとはいえレートでいえば1/4にも圧縮しているのだから無理もなかろう。
ということで、今後はおうちサーバ (いまのところ手持ちのCDのヘビーローテーションな曲だけ128K~384KbpsでMP3化してある)に、WAV無圧縮でも音源を置いておくことにする。やはりPDAや出先でPCで聴く分にはMP3が手軽であるが、おうちPCならWAVで聴いても悪くない。ただし同じお茶の間でも、家事や仕事をしながらのときはおうちPC→USB DA再生のWAVでよいが、落ち着いて聴ける場合に備えて、このクソでかいCDプレーヤは、まだまだクビにできないことがわかった。
再生ソフト: 専用機レコーダに負けられぬ
これはBDドライブのおまけソフトの、BD/DVD再生ソフトのはなしである。フリーの再生ソフト等についてはこちらに詳述しているので参照されたい。
モノはCyberLinkのPowerDVD BD editionという試供品である (試用期限はないが製品版にアップグレードできる)。余談になるが、PowerDVDとWinDVDはドライブを購入するたびについてくるのだが、ドライブはPC本体より台数が多い (複数接続したりはしないが買い替えたりする)ので、うちにはPowerDVDとWinDVDのライセンスが売るほどある(笑)。だから最新版といってもあまり興味はなかった。その上、最近のMedia Player ClassicだのVLCだのには、DVD再生機能くらいついている(BDは知らない。セルBDは持っていないのでいまのところ必要ない)。が、ドライブのマニュアルにたまたま『SD録画物をHD画質で』とあったので、インストールして遊んでみることにした。
やはり売り物だけあって、さまざまなライセンスにがんじがらめな部分は金で解決してあるので安心である。ただしリージョンコードなどという、いまではそれなんだっけ状態の確認を求められたときには、ちょっとどきどきした(海外移住をかんがみているのか、ドライブのハードをいじって5回までは書き換え可能)。
さて件の機能は、大きくいって以下の2つに分かれる。
- SDビデオのHD解像度へのアップコンバート、輪郭強調やノイズ除去など
- 24p映画/60i/30pビデオの60p (? PCのディスプレイのリフレッシュレートまでいけるかも) へのフレーム補間
1.は割と、画像処理ソフトなどではおなじみの機能である。やりすぎるといやらしくなるし、元画像がひどいとひどさが強調されたようになる (なお静止画では私はこれが嫌いだから一切オフにしている)。
2.はすごい。まあ通常の60i再生でも動きのある部分などは走査線が櫛状にならないように動き補間を掛けるのは常識であるが、これをフレーム間でもやってしまおうということである。
こういうのは、最近の単体機でも組み込まれていたりする機能で、それがPCのソフトではできないでしょ、という家電メーカのウリになっていたりするが、どっこい汎用機 (PC) のソフトにもそういうのが出現しだしたのだ。フリーソフトはどうかというと、例えばVLCなどはプラグインでいろいろな処理ができてしまうので、この先誰かがこのような機能を付けないとも限らない。
両方オンにして、DVDを再生してみた。まずは、ただいま全巻コンプリート中の『刑事コロンボ』DVD。フィルムで撮られSD・60i (ふつーのTV放送)にコンバートされている。上記の効果を両方ともONにすると、まるでビデオで撮られたみたいである。ちょっと不自然なぎらつきがあるため、どちらかというと60~70年代の、ビデオ創世記のアメリカのビデオ撮り番組 (Soul Trainとか)みたいである。しかもそれが滑らかにすいすい動く。
可笑しいのは、登場人物があまりズームでなく振り向くシーンなどで、顔の輪郭と顔のパーツが微妙にずれて動いたりすることである。ブロック単位で動き補間しているからだろうが、まるで目鼻が溶けて顔面の上を滑っているようである (爆笑)。
その他のソースでも、例えば色転びしていたり、トーンが飛んでいたりすると、それが強調されて観るに耐えない画像になる。制作費をけちっている売れないアイドルのプロモーション系のビデオなどにこういうのは多いようだ。ノイジーなTV放送録画、アナログビデオ時代に録画したものをコンバートしたソースなども、ノイズが強調されるため見苦しい。
結局HDはHDで撮らなければHDにならない、情報量は増えないんだ、という当たり前のことを確認したに過ぎないが、輪郭強調などされたどぎつ目の画像に魅力を感じるひと (いや悪いことではない。趣味の問題である) にはお勧めの機能である。
