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出典: Tariki

目次

フォトブック

フォトブック〓を作ってみた

よくいく横浜駅西口のカメラのきむらで、フォトブックのリーフレットが置いてある。見本もあり、とてもよい感じだ。あまり大きくは作れないようだ(ベーシックタイプで10cm強角)が、自分のポートフォリオとして、また他人にあげるためのまとめ方として、とてもよいのではないだろうか。

ということで、夏の中国旅行のダイジェストで、まずは10ページ強のベーシックタイプを作ってみることにした。よろしければこの旅行についても本格的に作りたいし、また別にまとめたいテーマの写真集もある。

タイプの選択

このサービスは安い。安いだけに、自動化 (自働というよりユーザにいじらせない部分) がなされている部分が多く、レイアウトすら指定できない。キャプションなど入れたくても、入れられる文字は表1(一番表)と、見開きに入るタイトル・サブタイトルだけだ。

私はPhotoshopperなので、自分で(写真屋に持ち込む)事前の加工をいくらでもするのは大儀ではない。ただし持ち込んだものが『自動で』勝手に加工されてしまうのは嫌だ。普通のプリントでもオーダキャッチャー経由だと、持ち込んだデータがプリントのアスペクト比と異なっていると『どちらかが切れますがよろしいですか』みたいなのが表示されて、泣きたくなることしばしばである。ちなみにお店の人がコントロールするフロンティアなどのフィルム現像→プリント機械では、『カットなし』を指定することによって、プリントの比率と合わない辺に余白を入れてよいから写っているもの全部をプリント、という仕事をしてくれる。自分で持ち込むデータの場合は、プリントサイズをあらかじめ調べて、そのアスペクト比になるようにデータに余白入れて準備するしかない。

閑話休題。リーフレットによるとベーシックタイプというのが今回の目的に合っているようだ。上位のタイプでは、複数の写真を1Pに詰め込んだりできるが、詰め込みは自動でなされるため、却って願い下げだ。上位のタイプでもキャプションなど入れられるわけではなし、高いだけで特にアドバンテージはない。

なお上位のタイプでは横長のフォーマットの本があったりするので、きちんと横位置だけに限定して作りこんだ写真集ならこちらのほうがよいかもしれない。

データの加工 (1) 余白の調整

リーフレットをみると、ベーシックタイプというのは正方形写真のためにあるようなもので(笑)、いやハッセルやローライで撮った写真をデジタル化して持ち込むのは10万人にひとりくらいであろうし、デジだとシャランのおもちゃデジカメかGX100くらいしか正方形フォーマットってないんじゃない? と思ったら、要するに縦位置の写真と横位置の写真を混在で持ち込まれても困らないように、ということらしいのだった。

で問題は、レイアウトが『自動』なること。この場合のレイアウトというのは、複数写真を1ページに詰め込むこと (これは実際、上位のサービスではできる) や、写真の順番を決めること (これは後述『撮影日時』にて決められる) ではない。正方形中に縦位置・横位置の写真を入れるとき、どちらに寄せるかとかが自動、という名のランダムなのだ。

まあそれにしても中央というか余白均等にしておけば無難な気がするのに、なぜ寄せちゃうのか。横位置として天が空いた写真と地が空いた写真では印象が大違いである。

これを回避するには、正方形写真を持ち込めばよい(あったまいー)。といっても自分では (6x6以外は) 横長とか縦長とか意識して撮っているわけだから、要するにJPEG画像の、横位置なら天地に (縦位置なら左右に) 空白を埋めて正方形写真データにしてしまうわけだ。

これはPhotoshopなら簡単にできる。『カンバスサイズの変更』で、縦横のうち、大きい方のピクセル数に小さい方ピクセル数を合わせればよいだけだ。フィルインする方向も選べるので、中央にしておけば左右・上下に均等に余白が入る。

なお同様の加工技を使えば、一枚一枚の余白にキャプションも入れられる。Photoshopでビットマップ化した文字を余白部分に含んだ画像とするわけだ。

データの加工 (2) 写真の並び順

リーフレットによると写真の並び順は『撮影日時順』だという。おそらくEXIFの撮影日時なのだろうが、これも何とかしてもらいたいと思った。ファイル名順だったら楽なのに。

おそらく一度PCを通す私のようなひとはあまりいないだろうが、そういうひとなら『ファイル名』という概念はいくらなんでも知っているだろう。またデジカメ撮って出しのメモリカードを持ち込むようなひとなら、どんなデジカメでもファイル名は撮影順になる。だからそのほうがよい。

私は撮影順にレイアウトしたくなかったし(後述)、またフィルムスキャナで取り込んだデータもある(EXIFの撮影日時はない)。

このため、いったん画像整理ソフト上で並べ、ファイル名で通し番号(『00_』『01_』……)を頭につけ、この順になっていない撮影時刻はEXIFいじりソフトで書き換えた。同じくEXIF撮影日時がないものも、付け加えた。おまけに(オーダキャッチャの仕様がどうなっているかわからないので)ファイル日時もEXIF撮影日時に合わせておいた。つまり、EXIF撮影日時、ファイル名、ファイル日時の3つのどれでみられても意図したとおりに並ぶように揃えてデータを持ち込んだのである。

データを持ち込む

取り次ぎは、前述の横浜駅西口のカメラのきむらにお願いした。SD (USBにもなる)にデータを入れて持ち込んだ。

外にフジのオーダキャッチャーが並んでいるが、フォトブックを作る場合はこちらのものになります、といわれてカウンタ内に案内された。見ると (今は亡き?) コニカのオーダキャッチャのようである。

ところが、用意していった画像を読まない。おそらくDCIMフォーマット(メディア中のディレクトリ・ファイル構成の標準)に従ってデータを入れていかなかったからだろう。ここのところ、デジカメプリント(あまりやらないが)というとフジの機械ばかりで、こちらではどんなディレクトリ・ファイル配置になっていても、とにかくメディアの中の全画像を読んでくれる。だから油断していた。

お店の人も(あまりデジタル技術には詳しくないようなのだが)、フジのオーダキャッチャでは読めることを確認したら、その機械でフォトCD(これはDCIMフォーマットなのだろう)を焼き、次にコニミノの(フォトブックの)オーダキャッチャに喰わせる、という技に出た。さすがだ。

後はカウンタ内で相談しながら、レイアウトの確認までみせてもらった。実際に端末がカウンタ外にあったとしたら、どこまで客がする作業なのかよくわからないが

  • 表紙の色
  • タイプ
  • タイトル・サブタイトル: ちなみに無変換は変換してからひらがなを選ぶ。『うんなん』→『雲南』くらいは候補にあった
  • 表紙に使う画像の選択
  • 中身の画像の選択
  • 縦位置写真の回転
    →レイアウトの確認
  • 冊数の入力

という手順だった。

気をつけなければならないのが、タイプの選択である。

今回持ち込んだデータは予備加工して全部正方形にしてあったが、『全面』とかいうタイプを選ばないと、これがページいっぱいに引き伸ばされない。というか、店員が誤って別のタイプを選んだら、レイアウト確認時になんと

  • 余白が無視され(自働トリミングのような機能)カットされて上下・左右に寄っていた
  • 縦位置の写真の左右に余白を入れて正方形にしたものが、上下カットされてレイアウトされているページがあった: レイアウト上そこは『横位置』が強制的に入るページのようだが、私のデータは全部正方形であった。正方形のデータなら『横位置』の短編にあうように縮小すればよさそうだが、あまりに小さくなることをおそれて、このような暴挙に出たと思われる(笑)。

となっていた。

いずれにしても『全面』以外では勝手にトリミング機能全開になるようなので、私のように正方形に整えて持ち込まない場合でも、『全面』以外の選択はよくないと思われる。

逆に縦・横位置はあらかじめ回転済みであったので、そのへんの面倒はなかった。

ページ数問題

最大の失敗だったのは、持ち込んだ写真が偶数枚(14枚)だったとことだ。

というより、リーフレットの記述が不足していて、どこにも表紙の写真は別に選べる記述がない。リーフレットには『12枚から40枚まで偶数枚』とあるが、表紙はこの枚数に入らないので、気をつけたほうがよい。

私は (上記の『撮影順』に従って) 1枚目の写真が表1、中身が偶数枚で最後の写真が表4なのだと思っていた。したがって、2枚目と3枚目、4枚目と5枚目、……が見開きになるよう意識して構成した。表1の写真は、本来中身となる写真の1枚を抜き出して頭に持っていったものだった。したがって、表1の写真は『実は別に選べる』(中身でもう一度使ってもよい)ことがわかったところで、中身の1枚として戻すわけにいかない。戻したら(順番の関係で)必ずP. 1 (左開きの左ページ) になってしまうし、そうすると見開き対面で構成したはずのページの順番がずれてしまうからだ。

結局、表紙の1枚はそのまま、中身としては1枚少ない13枚を選んで、最後のページ(左ページ)は余白にすることにした。これで当初の意図どおりに並んではくれたが、最後のページ (左ページ) の対面(右ページ)が空白でその裏の見返し、表3と表4という2枚の『余計な紙』がついてしまうことになる。

思うこと

もうこのシステムは滅びるまで改善されることはないと思うが、そもそも設計がひどいと思う。オーダキャッチャの設計がきちんとしていれば上に書いた予備加工は(ほぼ)不必要になると思われるからだ。

まず並び順だが、ユーザにここまで(漢字入力とか)やらせるくらいなら、好きに指定させてもよいと思う。きょうびのオーダキャッチャユーザならワープロくらい使ったことがあるはずで、挿入・削除・移動などの操作は当たり前のことである。

またページ内でどちらによるかの指定も、ユーザにやらせて何か不都合でもあるのか。初期レイアウトが自働で、気に喰わないページだけ上下・左右にずらさせる、という操作はあってもよい(実際、表紙だけはその操作ができるようだ)。

また表紙の写真が別であること(偶数枚に含まれないこと)のパンフレットへの明示もなっていない。

思うに、デジカメで撮って出しのデータをそのまま出力したいひと向けで、やれ偶数ページ奇数ページだとか天地の余白とか考えないひとが客として想定されているのだろう。だが、実際にこのような写真集タイプの小冊子(後から抜き差しもできない完成形)で保存したいひとが、一回の撮影 - フォーマットまたは全消去してから撮影に出て、帰ってくるまでの中から12枚 + 表紙を選んで、写真集を作る、ということはあり得るのだろうか。ほとんどない気がする。

やはり一回の撮影に行って帰ってくるまでが全てメモリカード一枚に収まっていたとしても、まずはお店プリントをし、気に入ったのを選び順番に並べなおして写真集にしたいのではないか。そういう意味では、写真集を作るという独立したサービスとしてはムリで、プリントの『後の』サービスとして(例えばフォトCDがこれにあたる)展開すべきなのではないかと思った。

なおこのデータの読み出し(フォトCD作成含む)、いろいろもぞもぞやりながら店員と2人でいじっていた時間は、およそ30分以上に及ぶ。簡単にしようとか思って上記のようにしたオーダキャッチャが、逆効果であったということだ。客一人にあれこれ操作させて10分程度で終わるようにしたほうがよい。

たかだか13枚・1000円ちょっとの写真集2冊のために30分以上つきあってくれたカメラのきむらの店員は親切であった (おまけにフォトCD作成代金は取られなかった) ことも特筆しておきたい。