Tech:home:geater
出典: Tariki
生ごみ処理機
私が小学生のころ、実家でみーこという猫を飼っていた。三毛の雌で美人であった。野良出身で飼い猫になったので、家猫ほど媚びず、しかしよくなついていた。みーこがきっかけで実家ではその後4、5匹の猫を飼った。またそのころ住んでいた一軒家の官舎の近所には野良もたくさんいたので、家猫同然の猫もいた。しかし、みーこほど美人で気位が高い猫はいなかったと思う。私に動物との接し方を教えてくれた猫でもあった。
うちのごみは臭くない
今のマンションに引っ越す前後、バイオ分解方式の生ごみ処理機を買った。
これがすごいのだ。だいたい、我が家の暮らしにおいて出るごみとは
- 紙のごみ (雑誌が主・紙くずなどもすべて分別すればかなりの量になる): 3割
- プラスチックのごみ (まじめに分別すれば): 3割
- 生ごみ: 1割
- その他の燃えるごみ: 3割
くらいだと思う。ちなみにうちは料理はよくする方で、また不必要に食える(食えた)はずの食品をそのままゴミに出すことは少ないほうだと思う (賞味期限が切れてたら捨てるのではなく自分の鼻と舌で判断して喰えると思ったら喰う)。
ちなみに、食品パックは捨てるなとか、牛乳パックは洗って出せとかいわれている。これをしないと環境を破壊する、といわんばかりだが、実際は逆だ。本来プラスチックの再生に食品の汁などついていても再生工程自体に影響はないだろうし、それで思いとどまって燃やしたら環境破壊の促進だ。牛乳パックを洗ったりしたらそれこそ環境破壊だ。要は、リサイクルの途中に携わるひとが、臭いから、汚いから嫌だ、ということなのだろう。環境保護とかにすり替えずに『ゴミ処理するひとに思いやりを』と素直にいえばいいのに。さらに、環境保護のためには分別収集なんていうのもナンセンスだと思う。素人 (ええ素人ですとも)にいい加減に分けさせるくらいなら、一緒くたにゴミに出してもらって、専門家であるところの作業員が処理工場で分別すればよい。そのほうが正確に処理できないものは排除されるし、そのための費用が発生しても自分で分ける手間を換算したら安いものだし、税金はそういうところに使って欲しい。雇用も発生するしね。
かように『本気で』環境のことを考えたら大変なゴミ問題であるが、このバイオ方式の生ゴミ処理機は、似非エコロジストにもってこいの商品である(笑)。なんといっても『バイオ』で『生ゴミが臭くなくなる』のである。ちなみにバイオ分解では燃焼と同じだけの二酸化炭素が出る(爆笑)し、生ゴミが臭いか臭くないかは環境のためではなく自分のためである(笑)。おまけとして似非エコロジスト御用達『自分で処理する』感も得られるのだ。
だからもっとこういうものに助成金なりを出しても良いと思うのだ。これを買うとき、横浜市(コンポスト容器には助成金を出している)の制度を調べたが、生ゴミ処理機には助成が出ない。コンポスト? そんなもの作るほど土地持ってるわけないじゃん。だいたい、田舎にある実家がそうであるように、土地があるなら(家庭生ゴミ程度の量なら)そもそもコンポストは不要で、生ゴミは裏庭に埋めればよい。肥料になってその上にいろいろ植物を植えられる上に、たまには生ゴミの芋の芽から芋ができる(笑)。おそらく、環境担当の役人は生ゴミ処理機のような『本当に(都市生活者にとって)実用的なもの』には興味がないのだ。
ともかく、上で『自分のため』と書いたが、都市生活者(特にマンション暮らし)にはこれは助かる。ほんとーにうちのゴミは臭くないのだ。上の4項目のうち、最後の1割の生ごみが臭くなる原因で、早く家から追い出したくて、だけどちゃんと密封しないと隣の奥さんに何言われるかわかんないわ、という迷惑対象なのである。カラスもがっかりである (私はカラスは大好きな鳥なので餌になる生ゴミを誰も出さなくなるのも寂しくなるのだが)。
生ゴミ処理機を買って以来、うちの生ゴミはベランダだけで処理できてしまうので、その他の3項目のゴミのうち腐るものといったら、トレイについた食品汁などのほかは、ごくわずか『燃えるゴミ』に生ものが混ざる程度だ (週にビニール1袋程度、生ゴミ処理機には入れられない、流しのぬるぬるその他の廃棄物が出る)。
まったくもって、真夏の収集日にゴミ集積所が臭っている状態、ゴミ収集車が生ゴミの醗酵した汁で道路に線を引きながら走っているのをみると、お前ら生ゴミ処理機買えよな、横浜市も助成こっちに出せばいいのに、と思ってしまう(そもそもゴミ収集回数を減らせるのでは?)。
生きている機械
バイオ分解方式は、乾燥させる方式と異なり、完全にゴミを『燃焼後』(これ以上腐らないところまで腐りきったあとともいう)まで分解してしまう。したがって、土のようなものが残るだけだ。本当に土臭い。土ってこうやってできたのでは? (違うよ)と思わせるほどだ。
ただし『燃えカス』(腐りカスともいう)の分だけ増えるので、それを掻き出してやらないといけない。生ゴミが増えると、処理部の上部のオーバーフロー穴 (洗面台があふれないように上部に穴が開いているのを想像してもらえば分かりやすい) から攪拌時にちょろちょろ漏れてくるのがトレイに溜まり、それを定期的に捨てればよいだけだ。なおこのカスはしばらく寝かせれば良質の肥料にもなるらしいが、うちにはコンポストが置けないので分かるとおり庭はない(笑)。したがって燃えるゴミに出すだけだ。燃えるゴミに出して燃えるということは完全な燃えカスではないのかもしれない。
気をつけなければならないのは、夏になると風向きによってはやや臭うことだ。といっても絶好調のときの臭いは、糠床のようなにおいがちょっとするだけで、日本人にとっては悪いにおいではない。
これが米などでんぷん質を一時に与えすぎると、酸っぱいような臭いになる。これを解消するpH調整剤などというのもあるが、しばらく『お休み』させてやれば自然に治ったり直ったりもする。そのほか水分過剰とか(下痢のようになる・蓋を開け乾燥させる)、逆に乾燥状態になったり(水分を加えてやる) などにも気をつける。
それから生ゴミと『喰えない』ゴミの分離もたまに必要だ。鳥の骨・貝殻・トウモロコシの芯など、腐る部分を『食べさせ』ることを前提に、故意に全部消化できはしない物を放り込むこともある。この場合、1週間程度立つと『食べ』尽くしてくれるので、残った部分をトングでつまみだして燃えるゴミに移す。
マニュアルにはこのほか、3ヶ月に一度『バイオボール』(要するに醗酵のタネ菌)を加えろ、と書いてあるが、実際には調子が悪くならない限り(つまり生ゴミイータの内容物が『死んで』または『弱って』しまわない限り)加えなくともなんともない。一年に一回くらいだろうか。
まるでペットの腹具合をみたり世話しているような気がしてくる。そりゃそうだ。生ゴミイータの中身は生きているのだ。生ゴミイータ本体の機械的な機能は、ヒータで保温するのと、攪拌する(定時と蓋を閉めた直後)機能だけである。だから機械部分にはあまり愛着はないが、内容物には愛着が湧いてくる(笑)。2週間くらい旅行で留守にした後など、帰ってきて蓋を開けて思わず「ただいまー。お腹すいたでしょ?」などと話しかける。
みーこは、魚の食べ残しなどを与えるとばりばり、人間が喰えるところを超えて食べてくれた。皿もなめてくれた。実家は漁業国出身者で構成されているので、人間のなかでは比較的綺麗に喰うほうだと思うが、それでもみーこが残した部分は本当に、もう腐りようがないくらい綺麗なゴミである。
うちでは生ゴミ処理機に『ミーゴ』なる愛称をつけている。ゴミをジャズメン風に読むとミーゴになるが(森田→タモリなどと一緒だ)、天国のみーこは「生ゴミ処理機と一緒にしないでよっ」とぷんぷんしているかもしれない。
品番 TK400 仕様 一般地用 屋外設置型 脱臭機能なし ●運転音37dB(かくはん時42dB) ●電気代:約287円(税込)/月(生ごみ700g/日処理時) ●電源AC100V●電源コード長さ2m(アース不要) ●消費電力最大65W ●バイオチップ10L・バイオボール750mL付 ●本体質量10kg ◆日本製 ●高さ53.5×幅35×奥行44cm ○パッケージ寸法:高さ56.8×幅41×奥行51cm POSコード 4989602526100 色柄名称 -H グレー(生産終了)

