Tech:exf1

出典: Tariki

目次

CASIO EX-F1

いわずとしれた家庭用(笑)高速度カメラである。業務と研究に使おうと思って一台確保。

いろんなことはいろんなところでいわれているので、ここでは自分メモと撮ってみたもののご紹介。

tariki的感想

  • 静止画撮るなら画質はやっぱりコンデジ (後述)。
    • 連射はすごいのは認めるが、ちょっと中途半端かな。連射の中から一枚取り出して静止画として観るという前提では、やはり画質が問題。いくらタイミングがよくても画質が悪くては話になりません。ふつうのカメラで瞬間を切り取る練習をしましょう、となっちゃいます。
  • ハイビジョン(FHD)カメラとしてもいまいち。
    • FHDは編集できるの? →他にいろいろFHD (1440x1080i・H.264 = AVCHD) カメラが出てきたので、そのうちPremiereなども対応すると思われる。 →後述
    • 望遠端は423mm(換算)にもなるので手ぶれ補正がほとんど効かない。FHDで手ぶれ画像を観せられたらたまらない。三脚必須。ってかFHDで手ぶれ補正ほんとにしてんのかこのカメラ? (静止画用の手ぶれ補正はビデオ撮影には弱すぎるのはわかります)
      この辺はCANON ivis FS10に譲ります。 →SONY SR12はEX-F1よりはマシだけど、これも手ぶれ補正がいまいち。かといってivisは操作性悪すぎ。SR12の操作性でivisの手ぶれ補正・マッハAFのカメラを待つ
  • 高速度撮影は楽しい
    • これもPremiereでそのまま編集できないのが痛い。
    • 640x480で300fps限界なのが痛い。 →これより速いモードはcropで画像狭すぎ。
    • 高速度だと照明が必要。 →そりゃそうだよな、1200fpsだと1/1200秒シャッターだもんなー。1200fpsだとEV14くらいでもきついです。
      ちなみに最近は静止画撮影でだんだんメインになってきた蛍光灯照明はいくら高演色灯でもダメです。ちらつきます。白熱電球 (廃止絶対反対) を使いましょう。30(60)fpsのふつーのビデオは、50Hzのときちらつき防止フィルターで照度制御をかけています。高速度撮影には通用しません。うちにはたまたまスタジオライトの小さいの (高校生のときウォークマンのおまけだかでもらった ←ものもち良すぎ。ってか電球のもち良すぎ) がありますが、玉が小さいせいかそれでも少しちらつくくらいです。

カメラとしての性能

マガモ(08. 6.12 菊名池) 換算432mm・1/100秒・F4.6・ISO100・RAW。Photoshopで現像、トーンカーブいじって50%縮小
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マガモ(08. 6.12 菊名池) 換算432mm・1/100秒・F4.6・ISO100・RAW。Photoshopで現像、トーンカーブいじって50%縮小

あまりデジカメとしては期待していなかったのだが、撮影にこれを持ち出すと、他に一眼レフを持っていく気は失せる。したがって静止画もパシャパシャ撮っちゃうのだが、ひとことで言うと並みのコンデジ性能。特に望遠は甘い。


できることとできないことのまとめ

マニュアルが分かりにくい。まともな索引がないのも欠点だが、盛り込みすぎの機能に対して『パパママ向け』でも狙ってるんじゃないか(こんなものマニアしか買わないと思う)、という半端な記述の流れが問題だ。以下自分メモ。これから買う人の参考になれば。

  • 何をするかは、ビデオモード(背面の3トグルのレバー)、カメラモード(通常のデジカメ同様の上面ダイヤル)、連写モード(カメラモードとなりのダイヤル)の組み合わせ、およびシャッターボタンを押すかビデオのスタート・ストップボタンを押すかの組み合わせによる。以下『●』印は組み合わせメモ。
  • FHD/普通のビデオ撮りながら写真(最大2816x2212)撮影可能 (しかも動画のコマ落ちなし)。ただし20枚までバッファリングしておいて、動画停止時に書き込むよう (タイムスタンプ・ファイル番号は動画の後)。
    ● ビデオモード『HD』、カメラモード任意、連写モード『一枚』(赤四角)、ビデオスタートボタンでスタート、シャッターで静止画。ビデオのスタートボタン使用→カメラのシャッターボタン。
    → このときのAF・AEはビデオでcontinuousで追っかけているAF・AE (半押し無意味)。
    → RAW+撮りもできる。
    → 静止画撮影が先だと、書き込み待ち中は動画スタートできない(RAW+などだと結構待たされる)。
  • 高速動画(HS)中にはAF(マニュアルや∞も)・AEが効かない
    ● ビデオモード『HS』、カメラモード任意、連写モード『一枚』、ビデオスタートボタンでスタート、シャッターで静止画。ビデオのスタートボタン使用 (静止画も撮影できる)。
    シャッター半押しでAF(ピント合わせ)・AEしてからビデオスタート。
    必然的に置きピンになるので、奥行き方向に動くものを撮るには困る。こんなふうになってしまう(作例ページのとんぼの失敗バージョン)。
    → RAW+撮りはできない。そのモードになっているとJPEGのみ記録。
    → スタンバイ時に明るくても動画スタートすると暗くなる(動画のシャッター速度はフレームレート以下)。
  • リングにズームを割り当てていても、ズームレバーでMFできたりするわけじゃない。
  • 電源OFFで覚えてくれることを設定できるのがよいのだが、逆光補正は覚えない(必ず電源OFFでOFFになる)。
  • 撮影中にフォーカスモード切替は厳禁。MF・∞からAF・マクロがONになると必ず迷う。ワンショットAFがあるとよいのだが。
  • なぜかEVFで撮っていると傾く。私だけ? (笑) 実像とEVFを見比べても傾いているように見える。EVFの取り付けが傾いているのかと思ったが、右目では左に、左目では右に傾いているように見える。アイポイントの問題(やや下から上に見上げるようになる)で錯覚が起こるのか。ちなみに光学ファインダのカメラではこんなことは起きないし、他のEVF機種 (Leica DigiLux 1)でも起きなかった。
  • CCDは2816x2212画素(4:3)。静止画・FHD・通常動画は適当に縮小してくれるようだが、FHD動画(16:9)は中央の狭い部分しか使われない。上下切るだけなら分かるが左右も狭くなる (ワイコン使用時など画角計算注意)。
    → FHDスタートすると突然ファインダーが狭くなる(『DISP』表示種類によってはスタンバイ時にこの範囲が撮られます、という表示あり)。
    → FHD撮影時に静止画を撮ると余計な範囲が撮られるので戸惑う。
  • 連写系は基本的に静止画の連続(出来上がるファイルはJPEG)。
    ● ビデオモード任意、カメラモード任意、連写モード『フラッシュ』『パスト』『高速』。カメラのシャッターボタン使用 (連写中以外はビデオ撮影もできる)。
    ※ フラッシュ連写、スローライブ、ブラケットはろくに使ってみていません。ブラケットはあまりしないひとだし、スローライブと高速連写はパスト連写で同じことができる? ように思える。
    → RAW+撮影はできない。RAW+になっているとJPEGのみ記録。
    → シャッター押すと書き込み終わるまで動画のスタートはできない。
    → 動画スタート押してしまうと、シャッター切ってもただの1コマ撮影。
  • デジタル流し撮り、デジタル手ぶれ補正などの機能は、『ベストショット』(他社でいうところのシーン別撮影)の中のひとつ。
    ● ビデオモード無効、カメラモード任意、連写モード『BS』。カメラのシャッターボタン使用 (ビデオ撮影はできない)。
    →どちらもあまり使い物にならない。
    →AF(フォーカス)・AEその他撮影パラメータ変更が撮影中にできないのは高速動画と同じ。
  • とても飛びやすい癖に明るめ露出なのでRAW撮りは必須かと思える (……しかしコンデジ画質でRAWってのも面倒くさい)。ところが、RAW+ (JPEGが一緒に記録される) を選ぶとISOは200まで。
    →これって仕様としておかしくない? まずISO400以上はアナログ信号レベルで増幅しているのではなく、200のデータをビットかさ上げしてJPEGの元にしているのか? そうだとしても、CCDデータをそのまま記録しているから光量不足のデータを記録させたくない、というのは分かるが、現像時にカメラ内と同じように増感してしまえばよいだけの話(撮影時にこれだけの増感をしました、という設定をRAWに一緒に記録すればよい)。カメラのエンジンがJPEGを作るときにビット数水増しデータを使っているのにそれを現像ソフトに許さないのはおかしい。という問題より、撮影時に記録フォーマットによってEVが制限されたのでは面倒くさくてたまらない (i.e. 暗くなったからRAW+をいちいちOFFにする操作はしてられない)。
  • RAWファイル(DNG形式)はメモリカードのディレクトリが別になっている。
  • スリープモード注意。スリープ中はファインダ横のLEDが点灯。正しくはシャッター半押しで復帰。
    →どういう状態か分からなくてチャンスにパニックになる。
    →スリープ中にうっかり電源ボタンを押すと電源OFF。電源ONまで10秒近くかかる。しかも電源OFF中(6秒ほど・LEDは点滅)・ON中(5秒ほど)はほとんどLCD消えているので、電池切れかハングアップしたかと思う。
    →記録・再生ボタンでONを選び、電源ONは必ずバックの記録・再生ボタンを使い、電源ボタンは電源OFFのみに使うと決めておけば間違いない (スリープ中でも電源OFF中でも正しく記録モードに入れる)。
    →再生中には設定したスリープ時間でスリープしない?
    →記録・再生ボタンでON/OFFを選び記録中にスリープしたときは、うっかり記録ボタンを押すと電源が切れてしまう。
    →記録・再生ボタンでONを選ぶとスリープ中に記録・再生ボタンでそのモードに復帰。
    →いずれにせよ記録・再生ボタンでON/OFFでは、記録中に記録ボタン、再生中に再生ボタンで予期せぬ電源OFFになるのであまり使えない。
  • ライブビューは0.2秒ほどディレイがある。
    → 瞬間を狙うなら連写モードを使えということか。
    → ただしデジタル流し撮りモードは使い物にならない (複数フレームを合成するためか、ブレが残る)。手動で流し撮りしたほうが良いが、そのときにライブビューを観ながらだと遅れることがある。
  • ポップアップフラッシュにストロボと白色LED照明(連続照明用)があるが、ピント補助光はそれらとまた別。
  • 静止画(最大画像サイズ以外)、動画(FHD以外)〓はCCDの画素数より少ないので、デジタルズームでも画質が劣化しない倍率がある。ただし画質が劣化しない倍率まででズームが止まってはくれないので、やはりデジタルズームはOFFが吉。

連写を動画化する

連射は通常のデジカメ画質の静止画(最大2816x2212画素)を最大60コマ/秒・60コマ撮れるというもの。いろいろなモードがあるが、『パスト連射』というシャッターを半押ししておくとリングバッファに記録開始、シャッターを切る前後(振り分けは設定で可能)の60コマを保存、というのが面白い。私は反射神経の反応時間を0.2秒とみて、シャッター前0.7秒(42コマ)、シャッター後0.3秒(18コマ)と振り分けた。こうすれば、あっと思った瞬間にシャッターを押して前後0.5秒(30コマ)ずつ振り分けられる計算。

破棄・選んで保存・全部保存を(デフォルトで)撮影後に問われるが、下記は全部保存して(ただしJPEGになる)、それを動画化してみた。お散歩していたときにド望遠カメラお兄さんが狙っているのに便乗したカワセミ (こういうひとを見掛けたときは必ずカワセミだ)。

ちなみにこのカワセミ、2分以上同じところに留まっていて (その間シャッター半押しの私も乙)、EX-F1の高速動画モードでは無駄になる部分が多すぎるから(後述するようにどうやって切り出すのかもまだ分からんし)、この『パスト連射』から動画を作ったほうが便利である。『パストHS (高速)モード』があればいいのだが、それとて512x384画素だし後述の例の2816x2212画素から640x480画素を後で切り抜くという『パストデジタルズーム』(?)はできない。

K-Lite Codec Pack付属のMediaPlayer Classicで再生可能なことを確認。

動画製造メモ

普段使いのPCにインストールしてある、Premiere Elementsでは、こういう用途を想定していたのではないかと思える機能がある。

まず単純に静止画何十枚を『ファイルとフォルダ』から読み込み並べて、それを全部タイムラインに置いてみる。そうすると1コマ5秒(150フレーム)の間抜けな微動スライドショーが出来上がる。もちろん1コマ1コマ継続時間を変えれば動画っぽくなるが、手間掛かりすぎなので、この方法は没。

読み込むときにトップ1枚のファイル名を指定して、ファイル指定ダイアログの『シーケンスファイルを読み込む』チェックボックスをオンにすると、静止画を並べた動画としてくれる。ただしこれはファイル番号が連番になっていないとダメ。EX-F1は連番でファイル名を付けてくれるので(っていうかたいていのデジカメはそうだが)、まさにうってつけである。

デフォルトのタイムラインでは、約30fps(ドロップがあるのでちょっと狂う)なので、EX-F1の連射では1/2のスローモーション。時間方向はタイムストレッチにて速度調整をする。

ただしこれでは2816x2212画素が640x480画素(ノーマルビデオで正方画素で)に縮小された映像にしかならない。せっかくハイビジョン以上の大きさなので、任意の部分をクロップしてあげたいところである (なんと1/4以上にクロップしても画質が落ちない計算だ)。上記の例では、換算432mmで撮影したが寄りが足りなかったのでカワセミがえらく小さい。

まずふつうのやり方を思いついて、Premiereのタイムライン上でズーム(400%)とパン位置を指定してみる。ところが。これだと『2816x2212画素から640x480画素を切り出した状態』ではなく、『2816x2212画素を約4x4画素を1画素として640x480画素に縮小(平均化)したものを無理やり400%拡大したもの』になってしまう。どうやらPremiereだけではできない。

そこで、元の静止画から任意の位置で640x480画素で切り出した静止画をPremiereで並べてみるというアプローチを取る。幸い、普段使いのスライドショーソフトThumbPlus 7 (シェアウェア)は強力なbatch conversion & edit機能があるので、これでbatchでcropしてみることにした。ただしcenter、右/上から、左/下からの画素数を指定してcropしかできないので

  1. 左上から (左オフセット + 幅) x (上オフセット + 高さ) 画素を切り出す
  2. その画像の右下から(幅) x (高さ) 画素を切り出す

というbatch conversionプログラムを作った (といってもメニューでちょちょいのちょいで、実際は複数枚の静止画のすべてを眺めて範囲を確認しないといけないので、オフセットを決めるのに手間がかかった)。

なお上記は結局640x480画素までcropするとズームしすぎなので(返す返すもPremiere上で、タイムラインに沿って動かしながら切り取り位置の指定ができさえすれば、カメラをパン・ズームするように切り取れるのだが)、2816x2212画素中1104x828画素を切り出している (換算432mmにcrop率を掛けると換算約1100mmの望遠ということになる)。1104→640画素への縮小はPremiereお任せである。

最終的にPremiereではFlash Player8のエンコードができるので(多少画質は悪いが)、EX-F1撮って出しのムービーより小さめのファイルになっている。


FHDの編集

フルハイビジョンでいろいろ動くものの映像を残そうと決意した。とはいえ、まだうちにはフルハイビジョン (1080i) のテレビはないので(爆笑)、PCで再生して楽しむ程度。したがって、撮って出しのビデオから余計な部分をカット編集程度して、短いクリップが作れさえすればよい。640x480の普通ビデオ(まあDVはアスペクト9:8だから720x480だが、ここでは以下640x480とする)のように、Premiereでいろんなトランジションを使ったりテロップを入れたりする必要性は今のところない(そんな必要があれば640x480で撮る)。

(2008. 6. 9) 下記でフリーソフトでやろうとしたことは、以下の有料ソフトでは簡単にできちゃうらしい。

  • コーレル VideoStudio
  • カノープス EDIUS
  • Nero Nero 8

未購入なので確認したら追記する。

参考: Wikipedia AVCHD

ともかく、ここではFHDの画質をなるべく落とさぬまま余計な部分をカット編集だけして短いクリップを作ることを目標とする。

なお、本体だけで実はこの機能はある。頭をカット、ケツをカット、頭とケツをカットができるのだが

  • 本体でちまちまやるのはしょぼい
  • フレーム出しの正確性がない(どうやらキーフレーム単位でしか頭だしできないようだ)
  • なんかちょっとやってみたら音声がおかしくなった
  • 1撮影から2カット以上を切り出せない

ということで、PCで編集してみる。

再エンコードする方法

フリーのcodecとしてK-Lite Codec Packを用意(HDAVCのH.264をデコード・エンコードするため)、さらに編集ソフトとしてaviutlを用意した。

素材をaviutlにdrag & dropして、in・outを設定して (ただし非力なマシンでは頭だしにすら結構時間がかかる。playしてもコマ落ちするので効果を確かめられないのも痛い)、あとは書き出すだけである。

ただし書き出しには死ぬほど時間がかかる(笑)。いやマシンが非力なのがいけないんですけど。IBMのラップトップでやっている。いちおうcore2duoなんだが、フルスピードで稼動すると過熱してsleepしちゃうので ←それ設計不良ちゃう? 速度低めで稼動している。こんな状態で参考にもならんだろうが、1フレームdecode→encodeするのに10秒くらい、FHDは秒60フレームなので(爆)1秒切り出すのに5分かかる計算だぜ。いやはやPremiere出たてのころのビデオ編集が思い出されるなあ(涙)。

ほかに、この方法ではdecode→encodeという過程を経ているはずなので (ただのカット編集だよ)、画質の劣化も心配である(次に述べる)。

なるべく再エンコードしない方法

いまのところわかってません(笑)。

再エンコードしない、というのは、Premiereなんかでも編集する場合、オリジナルの素材をデコード→読み込み・編集→エンコードして書き出しする のではなく、元の素材にポインタを張っておいて編集、書き出し時に必要がある箇所だけデコード・エンコードする (トランジションなどをする箇所はレンダリングする必要がある。カット編集でもキーフレーム以前の部分は、その前のキーフレームから逆算してキーフレームを挿入する必要があると思うが) という方法である。

上で書いたFHD編集ソフトをいろいろ眺めていたら、コーレルのVideoStudioの最近のバージョンというのが『スマートレンダリング』という名称でこの編集方法をとっていることがわかった。中でも結構安いほうなので、試してみることにする。CanopusのEDIUSは (GUIはかっこいいんだけど) H.264のcodecが後付け、ということは明らかにデコード→エンコードしているっぽいし(もしかしたらプレビュー用だけかもしれないけど)、Nero 8は不明。

ぐち

私がAdobe Premiereを使い始めたのは、確か1997年くらいである。そのときは上記のフリーソフトのように、デコードをちまちましてエンコードをちまちまして、編集が終わったビデオを書き出すのに(トラック数がすごくて効果ばりばりだと)1秒につき1分とか掛かった覚えがある。出来上がり1時間のライブのビデオの編集に、書き出し2~3日なんて当たり前であった。

その後、PCの速度向上と共にハードウェアエンコードボードが出てきて、ずいぶんと速くなった。有名なのがCanopusのボードである。もちろんDV取り込み・アナログキャプチャにはそれ以前も専用ボードが必要だったが (あ、ここ全然『もちろん』じゃないすね。IEEE1394アダプタがあってもDV取り込みは別物だったんすよ)、それにレンダリング機能だけではなく、簡単なトランジションまで処理してくれるハードが載って、ある程度リアルタイムっつーかカーソルを動かすとびゅんびゅんプレビューを観せてくれて感動したものであった (従来どおりレンダリングが必要なフレームがあると、レンダリングするまでは『しばらくお待ちください』的な静止画で代用されて、それも涙であった)。

時は変わって2006年ごろ、Premiere Elementsなんてものがあるらしいぜ、と使ってみると、時代のPCの速度向上のせいもあってか、ソフトだけで昔のハードウェアレンダリング・トランジションを上回る勢い。編集中に大雑把なレンダリングまでやってのけてリアルタイムで観せてくれる。いい時代だ。

と思ったら、今度は世の中が進化して、画面の面積4倍以上 (1080i)かよ。まったく、動画編集はフライトシミュレータと並んで、相変わらずキラーアプリケーションだなあ。

プラズマがなくならないうちにFHD TVも買っておこっと(笑)。


高速度動画の編集

高速度動画はQuickTime (.mov)ということになっていますが、中身はH.264エンコードの512x384、173.31KB/sec、音声なし、というスペックみたいです。

フリーソフトを用いる方法

多分上記『FHDの編集/再エンコードする方法』でできると思うけど、まだやってません。このPCとろいんだもの(ふう)。

Adobe Premiereで

できません(泣)。Adobe Premierで編集しようとすると、タイムラインには代表サムネイルが並ぶが、プレビューモニタは真っ黒。書き出ししようとするとデコーダが反応しないとかいってエラー、という状況です。

Ulead VideoStudio 12で

FHDを編集しようと買ったのだが、とりあえず毎日の需要は高速度動画の編集(クリップを作る)を本体以外で、ということで、やってみました。

編集そのものは、オリジナルをファイル読み込みで開き、inとoutを設定して書き出すだけです。Premiereを使ったことがあるひとなら1分でしょう。

問題は、FHD編集のところで延々のべた、編集時に画質を落としたくない、ということです。結論から言うと、このソフトの売りである『なるべく画質を落とさない』スマートレンダリングは、結局デコード→エンコードしちゃうのであまり意味がないかな、でも録画時レートくらいを選べばまあ、画質命ではない高速度ビデオなので視覚的に劣化はわからないかな、というところです。

まず、編集作業は強制的に640x480を選ばされるものの、これはFHD読みFHD書きでも同じ。ということは内部処理がそうなんじゃなくて、ビデオプレビューとかのことをいってるんでしょう。実際、高速度動画の512x384を編集して512x384で書き出しても、エッジとかなまっていないので(640/512倍に伸ばしてデコード、逆に縮小してエンコードしたらなまるはず)、ここはスマートレンダリングが効いている模様。

H.263 (42.2KBps)
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H.263 (42.2KBps)
mpeg4 (81.8KBps)
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mpeg4 (81.8KBps)
オリジナルH.264 (173KBps)
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オリジナルH.264 (173KBps)

書き出し時の画質その他の選択ですが、まずはプリセットを選ばず『その他』で『QuickTime』を選んでみました(別にflvでもいいんだけど)。するとここではH.264というエンコード方法は選べず(なぜかH.261とかH.263がある)。mpeg4となっているのがそれじゃないかと当たりを付けてみる。画質は0%~100%で選べるので(ビットレートで選ばせてほしいよなー)デフォルトの50%でレンダリングしてみると、出来上がったファイルのビットレートは81.8KBps (byte/secね) と、オリジナルよりやや悪め。ならばとスライダを動かしてみると、どうやら55%~75%くらいの間は、すべて560.2KBpsとファイルが激でかくなってしまうのです。連続で画質が選べるわけではなく、いくつかある中から選ぶみたいです。ちょうどオリジナルの174KBpsくらいというのは選べないので、まあネットで公開なら81.8KBpsで妥協しましょうと。

これ、映像によって違うようです。別の動画では品質30%で167KBpsになっちゃいました。ただいえるのは、(カスタム)QuickTime→mpeg4の画質は『55~75%』『40~50%』『30%』のそれぞれの区間はすべて同じ画質になっちゃうということ (スライダを下げてもレートが下がらない(同一画質の区間)場合、2回目のエンコードが一瞬で終わるので分かります)。

再圧縮後(mpeg4 (81.8KBps))の動画は、作例ページに載っけてありますのでみてやってください。

ちなみにH.263とmpeg4はどのくらい違うのかと思ってH.263を選んでみたところ、同じ50%でも (何が50%なのかわからないけど) 42.2KBps、画像はかなり悪めです。エンコードが古いというのも効いているかもしれないけど、半分のビットレートというほうが大きいと思う。右に同じフレームの静止画の比較サンプルを載せてみましたが、いくら画質重視ではない、しかもローレゾの512x384の動画といっても、細部が厳しい感じです (ツバメの羽根、上部壁のグラデーションに発生したマッハバンド的モザイク、その他壁の細かい凹凸などに注目)。

なお音声はオリジナルの高速度動画では付いていないのだけど、VideoStudio 12で音声なしというのを選ぶやり方がわからなかったので、16bit・mono・8KHz・IMA4:1という圧縮方式(なんとなく4:1というのに惹かれた(笑))を選んどきました。無音の音声トラックもややビットレート悪化に寄与しているはずです。


コンバータその他との相性

ワイドコンバータ

家庭用のビデオカメラ、すべて画角が40mmからである。イタリアなど路地が狭く建物がでかい国では、ふつーに観光旅行でも使い物にならない(デジカメは最近28mmはじまりズームがぼちぼち出てきたが)。EX-F1では、もともとエアショーでブルーインパルスなどを撮ろうと思っていたので、ワイコンは必須だ。ブルーはT-4というちっこいジェット機を使っているがところがどっこい、編隊で・スモークを後ろにたなびかせて・場合によっては上空3000ftくらいで差し渡し2miにもなるお花とかハートとかお星様とかを描くので (と書くとバカみたいだなあ(笑))、できれば広角21mm~せいぜい望遠200mmくらいで美しい写真が撮れるのだよ。500mmだ1000mmだというのはF-15撮りとかの世界。

そうそう、それでワイコンははなから注文してあったのだ。

  • raynox 0.7x広角レンズ DCR-730
  • raynox アダプタ RA5262A

これでほぼ画角が(幅で)換算28mmくらいになる世界。FHDだと両側も切り詰められるので幅で32mmくらいだろうか。高速動画ではモードによるが、幅はほぼ同じで28mm換算くらいになるはずである。

しかし装着してみると樽型歪がひどい。広角まにあな私は、一眼の交換レンズ・コンデジとも、歪率が1%だ0.何%だというのを常用しているので、特にひどく見えるのかもしれない。

作例はまだなし(できたら作品ページに上げます)。

マクロコンバータ

ついでにマクロレンズというのも注文してみました。もともとこれはスチルカメラにでも装着できるもので、ミクロの世界、ってか虫眼鏡サイズなのでミリの世界くらいであるが、撮影できるというもの。それがさらに動画で、しかも高速度撮影でもFHDでも何でもござれである。

  • raynox MSN-505

来てみたのを装着してみると……。や、やりすぎた(笑)。縦横2、3mm幅くらいの領域が画面いっぱいに広がる。基本的にズーム端(換算300~432mmくらい)で使い、これ以下だとケラレるのだが、したがって拡大率もほとんど変えられない。ピントもマクロから∞円まで変化させて、せいぜい撮影距離が数mm変わる程度。つまり、ほとんどこれを装着しちゃうと撮影範囲(距離・画角とも)が限定されてしまうのだ。もともとのマクロでは広角端で5cm(画面いっぱいで10cm幅程度)~望遠端で90cm(画面いっぱいで10cm幅程度)まで寄れるので、中間くらいで画面いっぱいが1~3cm幅になるくらいの拡大レンズがあると使いやすいかもしれない。

それからこのレンズ、歪曲収差? がすごい。ケラレてもそれもまた雰囲気(なんか覗き穴から覗いているみたいでしょ)、とばかりズームを引くと、いってみれば撮ったビデオを球の表面とかimaxシアターとかに投影 (うそ。imaxは球面投影を前提として映像を作っているはず) しているように、周辺部がこっちに引っ張られたように歪みます。作例ページの『機械式時計』参照。したがってズームして使えということ (円に内接する長方形の部分だけ拡大するとそれほど歪みは目立たない) なんだろうけど、ズームしたところで画面の対角付近はやっぱりこっちに引っ張られたような歪が出るわけです。

作例は別ページの方でどーぞ。

フィルタ類

EX-F1は、カメラ用のフィルタが多数発売されている62mm径のネジを切ってあるので、それらを容易に利用することができる。

上記であまりにも拡大率が大きすぎたマクロコンバータの代わりに、そこそこ接近できるマクロフィルタを使ってみた。

  • marumi No. 3

より接近できるNo. 4まであるのだが売り切れていたのでとりあえずNo. 3を試す。最短が(ワイド端)5cmだったのが3cmくらいになる程度。この状態で画面幅いっぱいで5cmくらいにまで拡大できる。ちょっと上記マクロコンバータとの間を埋めるには力不足という感じ。

これも作例は別ページ


高速度動画の世界

ここからはカメラのはなしではなく、被写体が面白い話になるので、別ページに分けました