Tech:android:magic:gps

出典: Tariki

目次

magicのGPS

ここはHTC magicのGPSについてである。

そもそもandroidというアーキテクチャはGPSありとなしでは全然、使われ方が違う。したがって、androidでGPSがどう活用できるかについては、別項をみてくれ。

結構感度がよいおまけGPS

Garmin eTrex Vista HCxとの比較(バス車内)。ちなみにmagicはアルミケースに入っているので少々不利。
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Garmin eTrex Vista HCxとの比較(バス車内)。ちなみにmagicはアルミケースに入っているので少々不利。

だいたい携帯電話のGPSというのは、私はあまり信用していなかった。自分でGPS装備の機種を持ったことはないのだが、嫁の携帯電話にGPS『もどき』が付いていた。この時代のもの(2005年ころ)は、GPSの位置計算すら貧弱なCPUではできないので、サーバに測位情報を送って位置を送り返してもらう、というアーキテクチャのようだった。

加えて、携帯電話の基地局程度の解像度しかない『おおよその位置情報』(これはandroidでも利用している)。これではGPSまにあをうならせるアプリケーションでの利用はできない(と思っていた)。

さらに加えて(別項に書くが)日本のパケット料金の高さ。一個位置を知るのに30円とか掛かるのでは、"track my life"したい私には現実的に使い物にならない。

そんなわけで、最初にmagicを購入したときには旅行中であったし(私は旅行先でGPSは必携である)、まあ専用機GPSと併用して使ってみるか、という程度であった。ところが

  • 台湾の通信環境の良さ→Google mapsとの連携
  • 感度・精度の良さ
  • 携帯基地局との連携

というあたりで、最高に使いものになる(場合によってはGarminの専用機より)ということに気づいてしまった。

帰国後日本でもなんとか2ヶ月くらいかかって、もがもがをもごもごしてGPS + Google mapsを現実的な料金で使えるようになった。だから最近はあまり専用機のGPS (Garmin eTrex Vista CX)を持ち歩かなくなってしまった。

あれ、別項に書くといいつつ結構、android自体のGPSの便利さについて語っちゃったなあ。

magicのGPSハードについては、だいたい下記のような感じです。

総論

私はハンディGPSとしては、GarminのeTrexを歴代、主要機として使ってきた。magicのGPSモジュールは、旧Vistaよりは感度が良く、新Vistaよりは悪い、という程度 (チャネル数・大きさなどからJupiterチップだと推測している)。

これはソフトウェアによると思うのだが (測位→位置決定のどこまでandroid OS自体で処理しているのか分からないが)、cold startなどは断然、旧Vista/新Vistaより早い。また物陰に入って出たときなども、GPSデータが途切れるまで・再度捕捉するスピードが新Vistaよりも早い。新Vistaは旧Vistaより早いが、その代わりとんでもないところにジャンプすることが多くなった。magicのはそんなこともあまりない。ただし物陰に入って一定時間たつと、携帯基地局の位置または前回捕捉できていた位置(? GPSがスタートした位置のようなこともある?)までジャンプしてしまうので、ちょっと困ることがある (ログを取る系のソフトにはこれは残らないので、おそらく信頼度がないデータというタグは付けられてアプリケーションに送られていると思う)。

徒歩で・街ナビまたは電池のもち

まあ私は山歩きはしないので、街中でどのくらい使い物になるかというのがポイントになる。

あいにくmagicを買ってからあまり空が見えないところは歩き回っていないが (この意味でのベンチマークは千代田区あたりがよいだろう)、同等の条件およびGarmin eTrexとの比較から、よっぽど空が見えないところでもそこそこトラッキングはすると思われる。

街ナビでそれより困るのは、電池のもちである。

magicの3.7V 1300mAh (4.8Wh) の電池でGPSが24時間使えなきゃやだやだ、とかそんな科学教育をまともに受けていない奴みたいな駄々をこねる気はないが、GPSを連続ONにするようなアプリケーションで、しかも地図みながら(つまり電力をいちばん喰うバックライトが常時ONで・輝度40%くらいで)だいたい5~8時間くらいで電池が上がってしまう。同時に音楽プレーヤとか(CPU電力バカ食い)、WiFiとか3Gとか使いながらだと、4時間くらいで電池がなくなってしまう、ということもある。

もちろん予備電池携帯は必須であるし、そもそもアプリケーションによってはときどきしか測位しない(測位するときしかGPSをONにしない)ものがあるので、現実的にはもっともつのであるが。

バス・車で

車の中というのは、実はGPS電波が遮蔽されて困ることが多い。経験的にはベンツなどの高級車ほど、窓際でも入感しない(笑)。これでいちばん酷かったのが旧Vistaであったが、新Vistaではほとんど高級車の車内の真ん中でも衛星がみえている。純粋に感度が上がったのだろう。

さて車程度の低速では感度がすべてなので、VistaとmagicのGPSモジュールはほぼ同等に使える。

これはバスの中などでも同じで、窓際に座っていなくてもバスの天井などで遮蔽されるということはほぼない。

新幹線・航空機で

時速200km/h以上の高速移動だと、感度だけではなくトラッキングアルゴリズムがものをいってくるようになる。繰り返すがmagicの場合、チップの性能・アルゴリズムなのかOSが引き受けているのか、はたまたアプリケーションの問題なのか(これは別のアプリケーションでの挙動をみてみればわかるが) 判然としないので、まあここではふつーのGoogle Mapsでどうか、ということを論じる。

まず初期補足だが、これは断然(Vista CXよりも)magicのほうがよい。Vista CXなどはかなり高速移動でも付いていくのだが、cold start後の捕捉は徒歩程度のスピードでもダメだったりする。

余談になるが、加加速度耐性(?)などはmagicは弱くて、徒歩程度のスピードでもオーバーシュートしてしまったりする。まあこれは逆に直線に近い移動の場合は多少衛星が見えなくても外しにくい、という利点と裏腹なのであるが。

それから高速移動の限界であるが、衛星の条件が良い場合だと、旅客機のGS 500knots (900km/h) オーバーでもトラッキングできていたときがあった。だが一般的に言えば、いったん衛星を外すと再捕捉できるのは時速300km/hくらい(新幹線くらい)が限界であるように思える。

これまた余談なのだが、台湾では新幹線車内でまず外すことなく100%トラッキングできていた。日本に帰ってすぐ新幹線に乗って気づいたのだが、これはGPSそのものの性能ではなかった。台湾では使い放題の安いプランで3Gネットワークを使っていたので、3G基地局情報を加味してGoogle Mapsの位置表示がなされていた。日本ではMVNO (b-mobile)を使っているのだが、データ通信がOKでもアンテナマークが『圏外』になっていると、3G基地局情報は使われないようだ。変なの。

  • On HTC magic, if "antenna sign" shows "out of area," we cannot utilize the 3G wireless location however 3G data communication is available (i.e., on MVNO networks we can only use the GPS location).

なおandroidはGoogle Mapsと密接な関係がある。中にはフラッシュメモリに地図をダウンロード・キャッシュできるアプリケーションもあるが、結局単体(オフライン)で地図を持っていないということは、航空機内では使いにくい。旅客機内では法により離着陸時・巡航中含めオフラインモード(フライトモード)にしておかなければならないし、自家用機などで3GトランシーバをONにしたとしても、数千ft以上の高度ではまともにデータ通信 (まあ通話もデータ通信か) ができるわけがない。高速では基地局のローミングもうまくいかないだろうし。