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出典: Tariki

目次

航空機はなぜあの形をしているのか

飛ぶものが好きだ。

好きなのでいろいろ、作ったり飛ばしたり落としたり撮ったりシムったりしていると、じゃあどうして航空機(飛行機 = 固定翼でもよいし、ヘリコプター = 回転翼でもよい。実機でもいいし模型でもいい)はこんな形をしているのだろう、と疑問をもつようになった。だからここでつまらない考察をしてみる。

飛行機にはどうして羽(主翼)があるのー、ときかれたら、まあそれなりに合理的な答はできるだろう。どうしてもったらどうしてもったらどうしてもという答をするのは人間の創造物である飛行機には当てはまらない。鳥がどうしてああいう形なのか、ときかれたら、どうしても、と私なら答える (そりゃ神の創造物だから)。主翼がなくても飛べるんじゃないのー、といわれたらたいていの人は『大人の理屈で』否定してしまうだろう。ここはそういったアホな妄想をするページである。

まあ一般に、歴史100年ちょっとの飛行機の形にいまさら異論を唱えたら、ただの電波ページになってしまう。私は航空工学の専門家ではないが(習ったこともない)、それなりに紙飛行機から電動ラジコンヘリまで(飛ばないけど模型も)作ったりしている。制御も分野違いだが一応専門ではある。パイロットではないが、うちのPCの最長稼動アプリケーションのひとつは間違いなくMSフライトシムである。だからそれなりに合理的に考察はするつもりだ。

(ラジコンヘリ)スタビライザはなぜ必要か

この(結構特殊な)話を最初に持ってきたのは上のマクラの続きだからだ。ラジコンヘリを飛ばすようになって、スタビライザの存在に疑問を持つようになった。

スタビライザというのは、メインロータの上にある棒の先に付いた錘(略)で、外乱(例えば風が吹いてきたとか)に対してある種の自動操縦を加え、機を安定させるものである。実際私もおもちゃラジヘリのスタビライザを試しに取って飛ばしてみたが、1秒も浮いていなかった。まさに転覆という単語はスタビライザのないヘリのためにあるのではないか、と思えるような不安定さで瞬間にひっくり返ってしまった。

ラジコンヘリまにあは、この調整がイノチとばかりさまざまなチューニングをするが、ふと気づくと尾翼を振らないようにするためにはジャイロというものを使っている。つまり首振り(ヨー)方向の加速度を電子的に検出して逆方向に制動するのだ。ちなみに30年くらい? 前のラジコンヘリにはこれがなかったため、人間がラダーを動かして一定の方向を向くようにしつつ飛ばしていた(そうだ)。したがって、スタビライザがなくたって超絶的な反射神経があればヘリは転覆しないはずだし、電子技術が発達して(電子部品もコンピュータも安価な)きょうび、ピッチ・ロール方向のジャイロも付けて電子制御したっていいじゃないか。

ちなみにスタビライザを使うけどメインロータにジャイロを使わない合理的な理由はいくつか、ある。ひとつは単なるコストパフォーマンスの問題だ。機械的なぐるぐる回る棒と錘を装備すれば(ある程度は)安定するのに、何が悲しくて高価なセンサとマイコンを積まないといけないのか。まあそれはそうなんだが、逆にセンサとマイコンは大量生産すれば値段が下がる(大きさも小さくなる)。精密なスタビライザのセット(これは主翼の迎え角を制御したりするものだから、高価なものは鋳造金属削りだしの精密パーツである)より安くできるのではないかとも思える。

それから既存のラジコンの電動パーツのシステムを使う限り、メインロータをスタビライザで安定させるということは逆に、アクロバットな動きを制限してしまうことになり、アクロ飛行には向かない、ということもある。ラジコンヘリのアクロ飛行は実機とは別物である。宙返りなんて基礎技術でできて当たり前、すごいひとになるとラジコンヘリを垂直に立てて振り子のようにぶんぶん振り回したり、どしゃめしゃに飛行させて(本人は向きとか把握しているらしい)、もはやヘリが優雅に空中に静止している姿はどこへやら、この飛行物体がヘリコプターの形をしている必然性はあるのか!? というさまである。実機だったら搭乗者はとっくにミンチになっているような飛行である。実機ヘリパイなどは、そんなんヘリじゃねーよ、と馬鹿にするかもしれないが、試しにYoutubeででも観て頂きたい。それがもはやヘリじゃないとしてもある種の尊敬の念が沸き起こるのは確実である(笑)。

で話を元に戻すと、こんな超絶アクロヘリでもスタビライザは積んでいる。アクロをやらせるならかなり、スタビライザの安定性は不安定側にチューニングしてあるはずだ。ジャイロなんか使ったら傾かなくなってしまう、というのは既存のジャイロとサーボのシステムを使おうと思っているからであって、適切な演算をすれば錘を用いたスタビライザと同じくらい『安定している不安定さ』にチューニングできる。というかプログラム一発なのでむしろ楽だし(私だけ?)、飛行中に安定度を変えるなんていうことも朝飯前である。

なにより大きいのは(たいていのラジコンまにあは陽に口に出して言わないが)スタビライザの調整技術は割と簡単に身につくが、上述のスタビライザのチューニングをしようと思ったら、電子電気工学・プログラミング技術から自動制御まで学ばないといけない。しかもここまで触れずにきたが、メインロータをジャイロでスタビライズさせる制御は、尾翼の向きをジャイロでスタビライズさせるのより一段複雑な制御が必要である。じゃいろすこぴっくぷりせっしょん量をえっくす軸とわい軸に振り分け、せきぶん制御とさどう制御とびぶん制御……やめよ。こんなだから、一般人が趣味でやる領域ではない(まあ私なんか全部趣味だが)。だから電子制御は野暮、機械制御は粋、という分類がなされる気がする。

それから電子技術で安定させることはラジコンまにあの道に反するとどうも思われているようだ。スタビライザ(機械式の)を積んでいても難しいとされる技術にホバリング(空中静止)というものがある。だがこれだって、ホバリングさせたければ送信機のホバリングモードスイッチを押すと、ヘリが極力動きを止める方向に自動制御される、ということは既存技術でもできる(完全には無理でもある程度)。ところが、上記アクロなどより『下のレベル』(こういうヒエラルキーもいやらしいと思うが)でホバリング命というまにあが存在するらしいのだ。つまり、眼とか反射神経とかが歳でついていかなくなったので(財力なんかも原因になる)、ラジコンヘリを静止させることに喜びを感じている、というひとたちである。

まあ私は楽しみ方はひとそれぞれ、そういうのもまたーりしていてよいのではないかと思うのだが、そういうひとからみたら、自分が命を賭けていることが電子制御で・ボタンひとつでできてしまったらこれは、『邪道』というラベルを貼りたくなるのだろう。ホバリング命趣味を軽蔑しているようなアクロ命とかのひとだって、じゃあそんなの人間の仕事じゃないよね、といって、電子制御で自動でホバリングとかピルエットとかできるヘリをみせたら、『邪道』というに違いない。これを邪道というなら、ラダーのジャイロ制御だって昔は邪道だったんじゃないの? ということで、どこまでが王道でどこからが邪道かは、時代の流行によると思うのだ。

他にもラジコンヘリの自動制御を阻む人的(思い込み的)要因はいくつかあって、たとえば現状のラジコンの電子・電気システムの構築がプラモデル的というか、プラグ & プレイでなければ受け入れられないというのもひとつだ。コネクタの形は事実上統一、信号フォーマットや電圧も統一、半田付けなんて必要ないし、まして自分で作ったPICなりH8なりの制御装置をインターフェースして……なんていうのは「なにそれ?」の世界である。

あと真面目に技術的な要因としては、飛行物体が小型になればなるほど不安定で瞬間的な制御が必要になる。実は、実機のヘリコプターでここでいうスタビライザの電子化などというのはもう、当たり前の世界である。実機のヘリコプターはほうっておいても転覆する速度が遅いし(まあ転覆したら損害額も桁違い、命にもかかわるので『総合難しさ量』はとんとんかもしれないが)、ラジコンヘリ同士でも大型にくらべておもちゃのほうが転覆速度は速い(高精度・高速なセンサ・処理系が必要になる)。旅客機では超絶的な精度であるジャイロも、模型では1桁どころか5桁くらい精度が落ちる。掛けられるコストと許容できる大きさが小さいのに、反応は速くなければならないときている。しかし今の制御装置は、とんでもなく安価でも高速なんだけどね。

上記のような要因を言いくるめられて(別に誰にも言いくるめられたわけではないが、さも当たり前のように技術革新は『できない』と随所で語られている)、私も「ふーん」くらいに思っていたのだが、今年になって模型雑誌を見て驚いた。ラジコン用のジャイロ(あと速度計も)利用のバーチャルスタビライザが実用化され、製品として売りに出された、というのである。もちろん私が上記で挙げた『飛行中に安定度を変えたりできると思われる』利点もばっちり実現されている。

ほらみたことか。現状に洗脳されてできない、できないといわれていることは、誰かがブレークスルーを開けてやれば『ふつうの技術』になっていくのである。

と口先だけで言っている(言ってもいない。脳内で考えただけだ)私に言われたくないだろうけど(笑)。

航空機は最適設計されているのか

小さいころ、航空機の設計技術というのはかなり高度な技術であると思い込んでいた (ませたガキだ)。というのも、毎月『子供の科学』についてくる二宮先生の紙飛行機が楽しみで、型紙にそって作っているうちはよいが、ちょっとでも改造を加えると (子供だからかっこ良いほうがよい)、とたんに飛ばなくなる。したがって、実際の航空技術とは無関係に、飛ぶ飛行機を作るのは難しいと思っていた。

ある程度の歳になって、ゴム動力だマブチモーターだ、と動力を積むようになると、あららこの様子は一変する。ある程度動力にパワーがあると、多少設計はまずくても、それなりに飛ぶのだ。まして大人になって歳取って、最近はブラシレスだリポだと変な技術が一般化してきて、軽くてパワーがある動力があると、空力的な設計などいい加減でも力技で飛ばせるようになってきたようなのだ。まあ私は(専門から)電動にしか興味がないし制御できないが、エンジンなぞもハイパワーになったのだろうか、ヘリが横向き(プロペラの向き)に飛ぶ飛行機が上向いてホバリングしているなんていう時代になった(うそだとおもったらYoutubeで動画を探してくれい)。

実際の航空機の設計は、もっとシビアである。いや、と思いたい(笑)。飛べばいいというものではなく、燃費はカスタマー(航空会社)にとって切実な問題だ。1%、0.1%の効率アップを狙って最適な形状に近づける。あるいはシステムの一部に不具合があっても安定するように最大限の安定性を狙う。いや、と思いたい(爆笑)

どうしてこんな疑問を持つようになったかというと、最近の(最新の)航空機は、まにあの私でも遠くからとか写真では見分けが付かないくらい似てきたからである。つまり、最新になる以前は、やはりある程度の歳の中学生が作るゴム動力飛行機と同じように飛んじゃったら勝ち、という時代があったのではないかと(笑)。

最も疑いが濃いのは、最も私が愛するボーイング747である。美しいから好きで、美しいから疑わしいのである(笑)。まあ設計者がきいたら激怒するかもしれないが(まだご健在だそうで、最近設計時の逸話の書籍を出版された)、後にも先にもああいう形の飛行機がない。頭は膨らみ、後退角が強い主翼がかなり前のほうに付いていてうるさいエンジンが4発。

あと私が次に好きな、MDシリーズも同様だ。角度によってはコンコルド(これまた特有の形状だ)の香りを髣髴とさせる特有の美しい主翼と機体の関係、これでいいのかと思う位置の水平・垂直尾翼、そしてうるさいエンジン(笑)。

もちろんプロの仕事(B74xとかMDの設計)にけちはつけない。モデル設計とかシミュレーションとかも、いくら1960年代とはいえ重ねているだろう。しかし最適・理想的な形なのだったら、そのまま進化してもよいはずだ。実際B74xは燃費が悪いから新世代の航空機に置き換えられつつあるが、その後の新世代の航空機というのがみっともよくない。だからこそこちらの方が最適形に近づいているのではないかと思える。

具体的に言うとB76x・B77x・A32xあたりであるが、どれもこれも同じような形で、特徴もない。これはどこかのメーカがどこかのメーカをぱくったとか、流行だから (あんなつまらない形が流行るものか)とかいう理由ではないだろう。このクラスでは、最適の形に近づいているからなのだろう。このクラス、というのは、大きさ・重さだけでなく、細い主翼が胴体真ん中付近についていて水平・垂直尾翼が後ろにあってボディーが一個、という現在の航空機の形では、ということである。

それを打破するのがここの駄文の目的だ。だけど人類は模型も含めると実にいろいろな飛ぶ物体を試してきている。尾翼がなぜ主翼より後ろにあるか、というと笑われるかもしれないが、実はすでに尾翼が前にある航空機は試されている。先述の二宮先生の紙飛行機ですら『先尾翼機』というのはレギュラークラスであった。それがダメだから廃れたのだ。

じゃあ鳥が最適形なのか、というとそうでもないような気がする。神が創ったものだから、先にも述べたように神が「これがいーったらこれがいーの」と申されたからそういう形になったのだろうし(そのクラスの形の中では最適に進化したかもしれないが)。

余談になるが、実機の設計をするひとたちというのは、模型(ラジコン等)を作る立場からすると尊敬する。落としたことがない(あるかもしれないが)のがふつうで、シミュレーションや模型からはじめてだんだん大きくしたり段々飛ばしたりして、FAAの認可をとり操縦マニュアルを書いて、エアラインがパイロットを訓練して、実際に客を載せて数年経ってから初めての墜落、などというのだから(B77xなんて10年目にしてついこないだ初の全損・それでも死者なしだ)。模型で少なくとも、落ちたら錘を足す、なんていうPDCAループ、もとい設計兼製作をやっていると、気が遠くなる思いである。

こんど新しく作るヘリは、落とさないようにして初飛行までもっていってみよっと。

尾翼はなぜ必要か

このアンチテーゼは最初から温めていたが、まあ上の『スタビライザはなぜ必要か』でほとんど言いたいことは言い尽くした気がする。

つまり、尾翼の役割は2つある。ひとつが細かく制御しなくともそれなりに安定するように航空機を『自動制御』することであり、もうひとつは上下・左右に動きたいときにそういう力を加えるためだ。

安定性の問題は、ヘリのスタビライザとまったく同じである。つまり、ロール・スリップしちゃいそうであればそれを細かく検出し、反対向きの力を加えればよいのである。電子制御ならできそうである。いままでなぜなされなかったかというと(これも上述と同じ)、機械的(というかスタティックな構造物)と同じ効果を得るのに何で金かけて複雑なものを作らなければならないのか、ということからである。

航空機に制動を加える目的は、スラストベクタリング(推力偏向)などという技術で代わりができる。ヨー方向・ピッチ方向へ力を加える場合は、推力の方向を反対向きにちょっと偏向すればよい。もちろんこれはまだ一般的ではない(高性能の戦闘機で一部実現されているくらいだ)が、そのうち安くなるだろう(ならないって)。

尾翼レスな航空機ができたとして、動力をばしっと切ってしまえばあっという間に墜落である。機械的というか構造的に安定な方向にもっていくような、歴史100年の航空機と異なる構造なのだから、UPSで電源を二重化してアポロ(ふるい)みたいにコンピュータは5重化して多数決、くらいすればよいだろう。

それに引き換えメリットは何なのか。抗力が減るとかいうエコな効果も期待できそうだが(笑)、そのまえにひとつ話題がある。

こんな私が考え付く程度のことはもうとっくに実現されていて、おそらくF-117はそういう技術で飛んでいるのではないかと思う。とっくもとっく、F-117はもう引退じゃなかったっけ。ともかく、ここにメリットがある。ステルス効果である。つまり尾翼などという余計な構造体がないから、レーダに写りにくいのだ。

それ旅客機に必要ないじゃん(笑)。

エルロンはなぜ必要か

スラストベクタリング万歳。尾翼を取ったついでに主翼でのコントロールも取り去ってみる。

エルロンは両側主翼についていて、ぱたぱた交互に動くことで機をひねる(ロール)。もしジェットが左右両翼についていたら、それを上下逆方向にひねることで、エルロンの代わりになるはずだ。

ちなみに前項で述べた、エレベータ(水平尾翼)、ラダー(垂直尾翼)のコントロールを取り去ってスラストベクタリングで代用するためには、スラスタ(エンジン)はひとつでよい。水平・垂直の2自由度で動く必要がある。エルロンまで取り去るためには、左右にスラスタがなければならず、水平(水平の動きは左右連動でよい)・右垂直・左垂直の3自由度が必要だ。結局、エレベータ・ラダー・エルロンの3自由度と変わりない。

左右エンジン(重心より後ろについているとする)がスラストベクタリングだと、例えば水平右旋回はどうなるか。まず機を右にロールさせるため、左スラスタが下を向き右が上を向く。このままだと右内側にスリップするので、左右がちょっとだけ右に向く。このままだと推力がロール角のcosで減りかつややおじぎをするので、尾部にスラスタがあるとすると推力をやや上げ、左右ともやや上方向にひねる。まあそんなこんなで複雑だが、実は個々のスラスタの動きはエレベータ・ラダー・エルロンの動きを分解して合成してやればよいので、それほど操縦性は変わらない気がする。

こんなことをして何が嬉しいのか(笑)。また戦闘機の話になるが、スラストベクタリングだと旋回半径が(補助翼だけのときより)小さくなるそうである。例のコブラ機動なんてのもできちゃうのはスラストベクタリングのおかげらしい。だが中のひとのGは大きくなるのは免れないし、そもそもコブラ機動は静止・減速する時間があるので空中戦では不利だそうだ。こんな機動ができる、ということで相手をびびらせるショーアップの意味しかないと(まあでも旋回半径が小さいのは有利だろうから実利はあるのだが)。

旅客機では完全に無意味だ。だがしかし、ラジコンに応用することを考えたら、これ結構面白いんじゃないだろうか。機の設計の自由度が増す。きちんと制御すれば、ベニヤ板でも飛ばせるはずだ。ベニヤ板みたいなのの後部に2つの上下・左右に偏向するダクテッドファンを取り付けて、ただの板が飛ぶ(笑)。ジャイロである程度自律的に『ふつーの機の動き』を保つようにして、それをプロポで操作するのだ。

いつかやってみよ。

主翼はなぜ必要か

バカなことを(笑)。

と思うかもしれないが、まあ平たく言ってしまえばハリアーの世界ですな。主翼なしに浮き上がりたい、そう思ったひとがいるから、ヘリがあり(まあヘリも主翼はあるんですが)ハリアーができたのだ。

固定翼機というのはよくできている。通常の飛行機では、エンジンの推力は機体重量を持ち上げるための推力の1/10以下しかない。機を高速で前進させ高速で風を主翼に当て、それで揚力を得るのだから頭がいい(というより空気を作った神は偉い)。

機を高速で前進させるのがイヤなので、羽根だけ前進(戻ってくるけど)させようというのがヘリコプターだ。これは次に効率が悪い。

戦闘機のエンジンの推力が機体重量を持ち上げるくらいあるのを利用して、それを垂直に噴射して浮いてしまおうというのがVTOLである。最高に効率が悪い。効率が悪いので、やはり垂直離陸よりかは短距離離陸(斜めに噴射して)で短い滑走路でおk、という使われ方をするのが多いようだ。

効率を無視するならば、したがって機を持ち上げるだけの推力 (上昇もさせないといけないし、前進もしなきゃいけないので実際は1.何倍かくらい) があれば、別に翼がない航空機というのも可能なはずだ。スラストベクタリングと組み合わせれば、石ころでもヤカンでも空き瓶でも何でも空を飛べる。3次元軸方向(反対向きも)に6つ、それぞれ1.何倍かの推力のエンジンを付けたら、ヤカンがくるくる回りながらでもUFOみたいな動き(ってみたことないから知らないが)をしながらでも、自由自在に飛べるので面白いのではないだろうか。面白いだけだけど。

まあここのテーマからは外れるが、鳥というのもなかなかすごい。前進して揚力を得るための羽根そのものをぶわぶわ動かして揚力を得ちゃうのだから。しかも初速が足りないと思ったら走り、速度が付いてきたら何食わぬ顔をしてグライダーとして飛ぶのだから頭がいい(というより鳥を作った神は偉い)。

ラジコンなどではそろそろ、羽ばたき模型が出てきたようだが、実機で実用化するにはちょいと問題がある。上下運動が激しすぎる。中のひとが酔ってゲロ吐きまくり、悪くすると脳震盪で死んでしまうかもしれないのだ。だから、羽ばたきをうまくさせることで振動を抑えることができればよいのだが、これについては私にちょっとアイディアがあるから、模型でうまくいったらここにも書きますね。