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出典: Tariki

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ジョイスティック/MSフォースフィードバック・Saitek AVIATOR

実は私は操縦デバイスにあまり金をかけていない。いわゆるヨークでないと機を操れないというのは、本当の操縦技術ではないのではないか、と思っていた(やはりヨークが操縦しやすい、というのはヨークを使い始めてはじめてわかった)。まあこれは、リアルパイロットのひとにはムキになって反論されると思うが、エアバス機の操縦がサイドスティックであることから当たらずとも遠からずだと思う。

加えて、いわゆる通常の航空機の大半はヨークで操縦する(これも昔は高かった。USBになって値段が下がった期がする)。したがってジョイスティックもFS専用に買ったのは2つ3つしかない。

MSフォースフィードバック

FS2000のころ、ゲームポート接続のこれを買った。あまりに素晴らしい出来で、MSがフォースフィードバックジョイスティックを作るのをやめるというのを知っていれば、後継機のUSB接続タイプを買っておくべきであった。別にも書いたが、このアーキテクチャでヨークが発売されたらそこそこ高くても買う。

まずフォースフィードバックという点である。フォースフィードバックのジョイスティックはいまではサードパーティから多数出てくるようになったが、当時は珍しかった。というより、そっち方面に近い仕事に身を置いているので、研究レベルで試作品がやっと、というフォースフィードバックの世界で、3万円以下でおもちゃとして使えるデバイスが発売される、というので目をむいたものだ (2008年現在、TrackIRでまた同じような気持ちになっている)。

無理な舵を切ったときに舵が重くなることでそれを知ることが出来る、というのもフォースフィードバックの素晴らしい点だ。現実の航空機の重さを再現できるほどではないが、それをいったらボーイングの旅客機だってフォースフィードバック操縦桿で操縦しているようなものだ(笑)。もっともエアバス機ではフォースフィードバックはないだろうから、フォースフィードバックがないと機にかかっているストレスを知りえないようでも困る。

次に非接触であり中立点がフォースフィードバックで定まる、という点である。どうしてもボリュームを駆動するタイプだとガリが気になるし(操舵中に微妙なところでそれを感じる)、中立点の問題は深刻だ。

実機であれジョイスティックであれ中立点に戻らないのは、中立点付近でばねが弱くなるので静止摩擦係数が動摩擦係数に打ち勝つからだ。ジョイスティックの中立点の位置のチューニング自体は、コントロールパネルのゲームコントローラの項からできる (MSFSからも呼び出せる) が、問題は毎回同じ位置に戻るかどうかなのだ。いくらチューニングのときに中立点を正しく設定しても、いっかい動かして手を離したときに別の位置に戻るのでははなしにならない。現実の航空機の操縦桿でもこの問題はあるだろうから、だからスティックの遊びというのが設定されているのだと思う。FSではこれは、中立点付近で動きを検出しない領域というものを設定することである程度代用できる(物理的には意味が違う)。だが、翼面からの圧力などがあると自然に中立点にまた戻ることがあるであろう挙動は、フォースフィードバックジョイスティックのほうが正しく再現されていると思う。

Saitek AVIATOR

USB時代になってはじめて買った操舵専用デバイスである。実はその直後にCHヨークを買ってしまったため、使った時期は短い……ようだが、やはり戦闘機とエアバス旅客機のときはこちらの方が入り込めるし(笑)、なによりスロットルとラダー(スティックのひねり・地上走行時のハンドルに利用)だけ利用できないかと思っている。

これは1万円以下のデバイスで、しかもヨドバシカメラというふつーなお店に置いてあった。バネで戻すタイプでフォースフィードバックもない。操縦桿上部にある押しボタンは戦闘機でもないのでほとんど使い道はないし(ランプとカバーがついている『機銃トリガ』っぽいボタンはそそるが)、ハットスイッチもちょっと押しにくい位置にある。

特筆すべきは前面のトグルスイッチタイプのスイッチ4つ、ダイアル(OFFと2接点)が1つというものである。実はトグルではなく中点復帰タイプなので上と下に押したときにトリガを出すのにしか使えないが、MSFSの設定でリピートを設定すれば、例えばブレーキを押している間だけ、などという設定も出来る。スイッチマニアの私にはたまらない。この4つのスイッチがあることで購入に踏み切ったし、実際フラップ・ギア・ブレーキ・視点切り替えなどに便利に割り当てて使っている(ブレーキは操舵しながら手首でも掛けられる)。

ところで謎なのは、スイッチのひとつを『ギアの上げ・下げ』ではなく、上が『ギアの上げ』・下が『ギアの下げ』に割り当てたいのだが、どうしたらよいのだろう。CHヨークでは(デフォルト割り当てで)これを実現している。

スロットルが2つあり、かつ左右独立のものを押しボタンひとつで機械的に連動させることができる。可動範囲も広いので、なかなか微調整もしやすくて満足である。

残念なのはスロットルが操作しにくい位置にあることだ。操縦桿を右手で握るので、左側スロットルを第1・第2エンジン両用のスロットル(要するに普通に『スロットル』)に割り当てているが、左右スロットルを握って別々にコントロールしやすい位置にあれば独立エンジンコントロールに割り当てられるので残念だ。あまった右のスロットルを、エレベータトリムに割り当てて快適に操縦できている (デフォルトでこれがアナログコントローラに割り当てられているときは感度が0になっているので注意)。ただしMSFSのバグだと思うが、アナログコントローラにエレベータトリムを割り当てると、オートパイロットのエレベータ制御関係 (ALTとかぐらいどすロープ追従とか) がバカになってしまうよう(? よく検証していないが) ので注意。

ジョイスティックに望むこと

まずUSB時代になってジョイスティックタイプはよりどりみどりなのに、ヨークタイプの選択肢が限られるのはなんとかして欲しい。これには需要の問題もある。フライトを楽しむフライトシムタイプのユーザは、やはり空中戦を楽しむコンバットタイプのユーザより格段に少ないのだろう。

といっても戦闘機はもちろん、エアバスの旅客機やスペースシャトルのオービターまでジョイスティック (仕事だからジョイじゃないよな) タイプが実用化されているのだから、別にジョイスティックタイプでフライトシムを楽しんでもよいとは思う。その場合に望むことはいくつかある。

まず、X軸とY軸 (エルロンとエレベータ)は独立に操作したい。特に可動範囲が大きいなら、X軸をある位置に固定したままY軸だけをすーっと動かせることは必須である。X・Y軸それぞれの中立点のクリックストップもあるとなおよい。これはむしろ、昔のジョイスティックに多かった構造 (ラジコンのプロポなどは今でもそうだと思う) だが、X軸のボリュームをY軸で回転させる構造であれば、自然に手・指がどちらかの軸をうごかさずもう一方の軸を動かせるような動きをすることができる (その代わり円運動などはギクシャクする)。いまのジョイスティックでXを動かさずYを可変するようなとき、まるで習字の筆を持つようにそーっと指でつまんで動かす必要があるのは、いまひとつフライトしているっぽくないのだ。

または上述のようにフォースフィードバックが必須とも思わないので、それならば『ほとんど動かない』圧力検出式のスティックを発売して欲しい。F16やエアバスの操縦桿はそうらしいが、数mmしか動かない代わりに微妙な圧力から大きな圧力まで検知できるタイプである。これなら実際の操縦も習字の筆をそーっと、のような動きになるらしいので、シムでもリアリティがあるといえる。