Avi:fs:gps
出典: Tariki
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(初心者)GPSを使ったフライト(FSX)
私は実生活でもGPSが好きだ(笑)。GPSがないと散歩も不安だし、あとで解析するともないログをカシミールに録りためて、日記代わりにしている。これでも旅行のときなどは便利なもので、あとでトラックをまったりと眺めていると数年前の旅行が思い出されるし(何時何分何秒にどこへ行った)、一度訪れた地方に再訪するときには自分で記録したポイント(POI)を再ロードして訪れれば、美味しい屋台にもまた巡り合える。
さてもっぱら散歩の友はGARMINだが、FSXにはGARMINのGPSが標準でついた。セスナでもリアジェットでも、ちょっとしたFMSもどきまでこなしてくれる(あ、実機のリアジェットはFMSついてるのか)。それもそのはず、GARMINは近頃は単なるGPSメーカーを超えて、航空機の各種入力 (方位・高度といったもともとGPSで測れるものだけではなく、エンジン状態などの航空機のセンサからの入力、さらにチャートまで) を統合して表示・制御するシステムまで提供しているらしいのだ。
ともあれ、FSXについているGPS (GARMINのGPS500: すべての航空機でコレではないようだが) はそれほど高機能ではない。ここではFSX歴まだ数ヶ月の私が、GPS歴15年以上の経験にモノをいわせて、GPS500の活用法をご紹介する。他にフリーのアドオンで他のGPSの機種があるようだが、ここではGPS500に限定する。
基本操作
- まず基本のマップ表示になっているとして、情報ページがいくつあるかはGPS表示右下の四角形の数でわかる。この状態でページを行き来するのは大ダイヤルである。
- PUSHボタンは、入力できる箇所(アンダーバー)に文字等を入力するのに使う。PUSHして目的項目まで大ダイヤルで移動したら小ダイヤルで文字を選ぶ……のが実機のGPS500なのだろうが、このタイミングではPCのキーボードが効くので直接入力できる(ただしEnterを押して入力を終えないと管制に応えることもできない)。
- 下にずらっと並んでいるのは各主要メニューへの入り口。
- NRSTは最寄空港。ページを変えると最寄ウェイポイント・VOR/NDBも表示できる。
- OBSは良く分かりません(使ってません)。
- MSGはメッセージがある (GPS表示中央下『MSG』が反転表示) ときに表示するページに行くが、ろくなメッセージが表示されることはない(笑)。
- FPLはフライトプランナ表示(後述)。
- TERRは地形表示(後述)。
- PROCはdirect toで空港をセットして、final approachなどを実行するときのボタン (見るだけ・FPSにロードする・実行する、が選べる) 。しかし。FSXではIFRプランを提出すると自動でロードされNAV保持で実行できるし、IFRだとATCにfinalは誘導されるし (final以前にロードするとフライトプランが消えちゃうし)、というわけであまり使い道はありません。VFRでGPS direct toして (あるいはcancel IFRして) finalまでNAV保持お任せで着陸したい怠慢なひと向け? (NAV切らずに着陸しようとすると今度はg/aコースをナビゲーションし始めますので確実に死ねます、注意)
- 下じゃなくて右列だけど○に→のGPS direct toボタンはどこかに直行したいとき押す(後述)。FPS実行中だとそれが全部クリアされるので注意 (FPSのレグをスキップする方法は後述)。直行先はICAOコードやWPT・VOR/NDB名(一行目)・地名(2行目)などが使えます。
- 右列RNG△・▽ボタンはマップのレンジを変えるのに使えます。なおこの付近でマウスのスクロールホイールを回しても劇的に拡大率を変えられる (変わっちゃうので注意)。
- EnterはいわゆるEnterです。
- CLRはキャンセルとか文字消去とか。
- MENUはそのとき可能なサブメニューがあれば表示するボタンのようですが、ほとんどFPLページでのレグの指定にしか使ったことがありません。
プランニング(VFR編)
VFRで飛ぶときでも、GPSのdirect toボタンを使うと検索・距離測定・マップの利用が楽になる。
GPSのdirect toは、○に→みたいなマークのボタンであるが、これを押すと空港コードやウェイポイント名(一番上の欄にカーソルがあるとき)、地名(PUSHボタンを押して大ダイヤルで2行目にカーソルを移動させたとき)で目的地が探せる。目的地を入力するのは、小ダイヤルを回してキーボードから文字入力すればよろしい。終わったらEnterを2、3回押してActivateさせる。そうすると、GPSのメインのマップウィンドウに赤線(いま活きているレグ)が表示されるが、ここでの行き先までの距離はAPのGPS/NAVをGPSに切り替えると、コンパスの右下にも表示される。また『マップ』表示をしたときにも経路が表示されるので、行き先の空港にスクロールするのも楽だ。
したがって、私はVFR飛行を行なおうと思ったら、まずプッシュバック・エンジンスタートの前にこれをみることにしている。VFRタキシング許可の前にどっち方向に離陸するか指定する必要があるし(まあ適当でいいんだけど)、何より燃料の必要量を割り出すのに距離が必要だ。後からIFRプランニングすることになったとしても、距離がわからないと高度設定もできない。
プランニング(IFR編)
FSXのフライトプランナは、フライトプランが出来上がるとGPSにロードしてくれるようになっている。プランニング時の方式は、航空路を選んでもVOR-VORを選んでもGPS directを選んでも、結局GPSにロードしてAPで飛べるので、どれでも関係ない。まあ実際の飛行の条件を味わうのであれば航空路を選ぶのがよいのだが。
実際にフライトプランどおり飛ぶときには (管制の指示に従うふりをして) APのGPS/NAVをGPSに切り替え、NAV保持を押して飛べばおっけーだ。どうせGPSに表示されている通りにしか指示は来ない(笑)。途中がどんなに混んでいようと、コース変更や高度変更を命じられることはない (頭のすぐ上を別のAI機が抜いていったことがある。こらATC!!)。
direct toしたいときは
実際は上記のように、ATCはきっちりプランどおり飛ばす。ショートカットさせてくれることもないしこちらからそういう要求を出すATCメニューもない。したがってFMSでいうところのdirect toは必要ない、かのように思えるが、一個だけdirect toしないといけない局面がある。それは、空中でIFRプラン(GPS direct以外の方式)を提出しGPSにロードし、APでGPS NAV保持で飛ぶ場合だ。空中でIFRプランを提出するときも、出発空港は指定しないといけない。したがってさっきVFRで飛び立った空港を指定することになるが、このときレグが複数あると (つまりGPS direct以外の方式では大抵)、最初のレグはとっくに通り過ぎちゃっていることがある。その場合でもGPS NAV保持ボタンを押すと最初の (アクティブな・赤い) レグに行こうとするので、まず最寄のレグを指定してからNAV保持ボタンを押す必要があるのだ。 ATCはなぜか最寄のレグを自動判別してそこに向かわせてくれる。
別ページに『この場合はGPSのNAV保持は使えない、ATCの指示通り手で飛ばなければいけない』と書いたことがあるが、実は最初のレグは遠に過ぎ去った場合、途中のレグから飛ぶことができる。FPLボタンを押したときピンクの『[』が現在のレグ(マップ上で赤の直線になっている)であるが、いまから行きたいWPTにカーソルを合わせ(PUSH→大ダイヤルでスクロール)、MENUでレグを選びなおせば、途中のレグに直行することができる。
巡航中
最初は手動で操縦し、高度・速度を合わせておおむね赤線(GPSルートの最初のレグ)に近づけたら、あるいはATCの指示通り飛んでown navigationと言われたら、上記のようにAPのGPS/NAVがGPSになっているのを確認、NAVボタンを押すだけである。まあこれを端折っていきなりNAV保持ボタンを押しても、ATCは発狂しないであろう (指示無視してもよいということではなく、ATCのヘディング指示とGPS NAVのヘディングはそう違っていないからである。ただし目的空港近くでGPS経路をもう外れてSTARに基づいて? ATCが指示を出す場合を除く)。
飛行中に便利なのは、以下のようなことだろう。
- 残距離の確認。いつも表示されている (DMIおよびGPSウィンドウ) のは現在のレグの残距離・時間(ETE)であり、GPS direct to以外の飛行方式ではレグの残距離であるが、最終目的地までのレグの総残距離は、FPLボタンを押して最下行 (PUSHボタンを押し大ダイヤルでスクロール) までの残距離をみる。したがって降下開始点でATCから指示が来るのも大体予想できる(後述)。
- GS (対地速度)。FSの表示 (Zキーを2回押して画面左上に表示される) も含め、他は全部IAS (対気速度) なので、残り時間 (燃料) などを推定するときは必須です。
- 管制のハンドオフ。ナビゲーション表示になっているときはいろいろな枠線や近所の空港・VOR/DME・ウェイポイントなどが表示されている(もちろん地形も重要だ)が、ATCのハンドオフを命じられるのは、空域が変わる灰色の太線 (このへん私も良く分かっていない) のあたりであることがある (あと国境も大抵ハンドオフする)。したがって、8倍速でお茶を飲んでいるときなどはこの空域表示にちょっと気を払っておくとよい。ただし空域は50nmレンジ以上だと表示されない。
- 地形。窓外の景色と照らし合わせて空港の位置を確かめたりはデフォルト(黒・青表示)でもできるが、TERRボタンを押しておくとカラフルな高度表示がなされる。おおむねの高度がわかるので、霧の中を山にぶつからないようVFRで飛ぶとき (おい) などは安全だ。
逆に不便だな、あるといいのに、と思うのは
- マップがスクロールできない(私のGARMIN eTrexはできるのに。GPS500は実機でできないんでしょうね)。これで空港までスクロールさせ、そこからの近隣空港 (NRST) で目的空港の高度・RWY情報・ILS周波数などを確認できればよいのだが。まあ上記のように、GPSナビにしてしまえば、マップの上に目的地への線が表示されるのでマップでもらくらく目的地は探せるのでよしとするが、マップ表示中はフライトが止まってしまうのでなんとも。
- 小ダイヤルを回せばPCのフルキーボードから直接文字入力ができるのに、キーボードRETURNでEnterキーの代わりにならない。
- シミュレーション速度を変えたりしたときに、表示更新が停止するバグ。あれ、まだ距離あるな、と思っていると実はGPS表示が止まっていて、降下開始が遅れたり。
- フライトプランナの編集。まあILSプランをファイルからロードしなおして直し、再ロードすればよいだけですが。
降下開始
降下開始は、高度差(現在高度 - 空港の高度)を3000ftで割って10nm掛けたところである。例えば15000ftから0ftの空港に降りるなら、15÷3だから50nmで降下開始だ。これでグライドスロープと同じ、3度で降下できる。余談だがこの計算方法、どっちをどっちで割るのか分からなくなったら逆をやってもだいたい正しい (50÷3≒15)。なおこれは実機でもほとんど同じだから、エアショーが表示されていればベルトサインが点く前に最後に便所に行くタイミングがわかる(笑)。
IFRならATCから指示が来るのも、大体残り総レグ長を3で割ったあたりである。ただしこれでこまるのは、アプローチはGPSにセットしてある残り総レグ長を3で割った点で降下開始を指示するのに、その後延々遠回りさせられて水平飛行で燃料を無駄にしたり、ショートカットさせられて急降下したり円を描いたりしちゃう必要があることである。
さて降下するときに3で割る法則が使えるのは、速度に対する降下率が正しい場合である。リアジェットのタッチダウン寸前の135ktならだいたい700~800ft/minなので、上空でもっとすごいスピードが出ているときなどは、この何倍かの降下率で降りないといけない (勘違いしがちだがどんな急降下をしても一定速度ならかかるGは1.0Gである。降下開始・終了時のGとオーバースピードには注意)。そのためには対気速度(速度計に表示されている速度、IAS)ではダメで、対地速度(GS)が必要になる。対気速度は空気が薄い上空では低く表示されるし、気流があるとこれより速くなったり遅くなったりする。しかし空港は地面との速度で接近してくる。
幸いGPSの左下にはGSなる表示があって、そのときの実際の対地速度が表示されている。これを135で割った値に700を掛けたものが、そのときの適正降下率である。概算で、GSを2で割って10掛けた値を降下率にすればよい。200kt GSなら1000、300kt GSなら1500、400kt GSなら2000くらい。あとは10nmくらいごとに上記『3の法則』で計算しなおしちょちょっと降下率をいじれば、だいたいそのまま水平飛行せずに着陸まで持っていける (ストレートインの場合ね)。
- タワーと通信できる30nmでは空港高度 +9000ft
- 20nmでは+6000ft
- ILSグライドスロープに乗る10nmでは+3000ft
あたりを目標にして、後になるほどシビアに合わせていけばよい。
最終進入
上記で大体空港から10nmの点で+3000ftくらいになっていれば、あとはどうにでもなる(笑)。速度・脚出し・フラップ出しも適切なタイミングでね (だいたい3度パスに乗ろう、最後に135ktにしよう、と思っていれば、あらこのへんでフラップ出さないと、そのために速度落とさないと、おっと速度落としたら不安定になるから脚出して、脚出すためには速度落として、などとやっているうちに適切な速度になるものだ)。
VFRでストレートインを命じられたときなどは、だいたい空港の20nm~10nm手前から空港の進入路方向にちょっと振ってやるから飛行距離が (GPS direct toで表示されている経路に比べ) それだけ伸びるわけだが、このときの降下率もADIに表示されているピンク字のGPS ○nmの距離を使って3倍の法則で構わない。例えば10nmで滑走路延長にアラインしようと思ってその点を目指して飛んだとする(このときもGPSのマップ表示であたりをつけるのが便利である)。20nmまでGPS direct to経路に乗っていたとすると、『く』の字に経路が折れ曲がるわけだが、とにかく残距離 (GPS距離)と高度は3の関係を保つように飛行する。経路の距離が伸びた分降下率が浅くなるわけだが、それほど遠回りするわけではないし、ほとんど推力調整も要らないくらい (APならもちろん全然要らない) の誤差である。ILSでLOCより先にGSに乗っちゃった場合と同じだ。
VFRで場周経路を回って進入する場合も、GPSが役立つ。例えば滑走路真直角から1.5nmのベース幅で (135kt標準旋回の場合の) 周回進入する場合、+1500ftくらいで飛行し (既に135ktになっているとすれば) GPSの残距離表示が2.2nmくらいなったときに90度旋回しダウンウィンド、アビームから1分間 -700ft/minで降下、水平に標準旋回をしてさらに1分間 -700ft/minで降下でどんぴしゃ、という感じ(私は調整のためにベースレグを30秒はさんで3.2nmで場周経路に入る)で使える。
問題はGPSが指している『空港の位置』が滑走路上でない場合があることだが、滑走路1本の空港の場合、まず滑走路上のどこか(たいていは滑走路の中央かどっちか末端あたり)を指しているようである。したがって進入方向から見ての左右は比較的正確だし (T-DMEが滑走路から離れて設置されているよりは正確だと思う)、接地点までの距離はGPS距離よりより1nm程度短くなることになるが5~10nm以上ならあまり問題にならない。滑走路2本以上の場合、空港の真ん中と思われる場所を指していることになるが、さしわたし5nmとかのだだっぴろい空港があるわけじゃなし (KEDWなんかは別だが)、後述のように『なんちゃって精密進入』に使おうというのでもなければ、この誤差はあまり気にしなくてよい。
これを利用すると、霧の中でもなんちゃってLOC/DME進入をすることができる (ほんとはそんな条件でVFR進入してはいけないのだが)。要するにGPS direct toで着陸空港をセットしてそこを目指して飛ぶのだが、空港が近づいたらNAV保持を切り、GPSのマップ表示をみながら、おおむねの進入開始点 (滑走路延長から距離は10nm・高度は+3000ftくらい) に向かう。コースポインタ (内側の緑線) はこの時点でずれまくっているわけですが、外側の緑の矢印は空港 (滑走路) の方向を常に指しているので、それが滑走路方位と一致したら (要するにNDB/ADFと同じ理屈ですな) それっとそちらの方向に進むのである。あとは10nmで+3000ft、マップを拡大していって滑走路末端から5nmで+1500ft、3.5nmで+1000ft、2nmで+600ftをキープして降りる (3.5nm以下のレンジまで拡大すれば本当の滑走路エンドまでの距離がマップ上でわかる)。なお緑の針を見ながら降りると比較的正確だが、マップを見ながら降りるのはやめたほうがよい。コントロール量がわからないし、GPSマップの滑走路表示がややずれていることもある。2nm (600ft) 以下まで近づいて滑走路が視認できなければ着陸は諦めたほうがよい。
実際これで困るのは磁方位と滑走路方位×10がずれている場合である (例えば羽田の34はmag337である)が、ちょっとくらいのオフセットなら最後に捻りこんでくれい (GPSには真方位でなく磁方位が表示されているようである)。他に参考になるのがウェイポイント (GPSマップ上青△など)で、これは滑走路延長にある'ことが多い。ここを通過すればおおむね滑走路とアラインしていることが多い'(笑)ので、このときの緑の針の方角を読んで滑走路の方位を推定してもよいし、direct toのセットをしなおしても良い。
滑走路方位×10でもいいしウェイポイントを通過したときでもよいが、「ここが滑走路延長に違いない」と確信したら (アラインしていなくてもよい)、その時点で再度空港へのGPS direct toをセットしなおすのも手である。そうすればなんと以後APでNAV保持で飛べる(笑)。先に空港の4レターコードなどはセットしてあるだろうから、direct toボタンを1回、あとEnterを数回押すだけでその位置から空港(滑走路上)までなんちゃってLOCに誘導されて飛行ができる。もちろん高度と速度は自分で調整して、最後の微妙な (かどうかわからないが) ずれはNAV保持切って修正してくれい。
