いきなりこの話は時間順に入る。
電子ブックプレーヤーDD-1発表当時、貧乏学生だったにもかかわらず、 私は速攻でこれを買いましたね。辞書を引くことってのは日常、多いわけでしょ、 それが5冊分入って(電池含むととぉっても重いとはいえ)1台の完結したましぃんの 中に入っていて、ものすごく心が動いたわけです。 まあそれまでも電子手帳型の辞書とかそういうものはあったけど(今でもあるけ ど - これはデータはROMに焼いて収録してある)、 なにせ容量が桁違いなので、見出し語数とか同じでも辞書として使えるか どうかの肝心である『例文』『関連語』といったデータの収録数は、 電子ブックに勝るものなし。 またメディアを変えると別の本になったりとかね。 今でこそパソコンのデスクトップ画面の左上に 「ちょっと場所お借りします〜」ってな感じで『辞スパ』なんかを鎮座させ てる人も多いかと思うけど、当時電子な辞書メディア(それも岩波とか メジャーどころ)ってのはそうそうなかったわけ。今でも電子ブック用の CD-ROM (シングル)をシングルCDアダプタにはめてCD-ROMドライブで使用する フリーソフトなんかが、UNIXでは使われ続けていますが。
さらにこれを帰省先に持って帰って仕事(および自慢)してたら、 こういう『たりゃモノ』がやっぱり好きな親父が買いましたね。 親父は国文学の先生(もっと言うと親戚一同で理系な人は少ない)ですが、 青年時代はラジオを組み立てたり(もっとも当時は今に比べて、電子工作は若者 の一般教養的な感じが強かったといいますが)、小学生の息子に√の筆算での計 算の仕方を教えたり(笑)と、まあ文系理系ハイブリッドな人ではあります。 さらに実家に遊びに来た大叔父さんもそれを買ったとか、 先輩や友人も私のを見て2、3人買ったりとか、てきめん『たりゃモノ』 的な割には実際に購入した人(かつ飽きるまで? は便利に使った人)が多い 商品でした。
なお辞書を検索する時間をベンチマークテスト(爆笑)したことがありますが、 親父(その道のプロ)が紙の辞書を引くのよりは遅かったです。 でも逆引きとかできるからすげーよなー、とかいってたら紙の辞書で 『逆引き広辞苑』とか発売されるしー(笑)、キーワード検索くらいかな。 紙の辞書でできないのって。あとハイパーテキスト的な(リンクをクリックする と関連語に飛ぶとかね)部分程度。要はコンピュータのアプリケーション ではないスタンドアロン機だったので、ファームウェアの出来が善し悪しを 左右してしまった、という可哀想な(? その後の普及度を見ていると) 商品ではありました。
というわけで、いきなり結論。↑の後、音声が出る奴とかパソコンと 連係できる奴とかあったんだけどね。ここでいいたいことの本質と 関係ないのでばっさり略。
電子ブック(EBマーク)そのものの規格は失敗だったかもしれない。 しかしその後、マイクロソフトエンカルタ(これは'97年になってからか)や アスキーのエンサイクロペディアシリーズ、 岩波文庫の100冊CD-ROMなんていう、およそ紙では考えられない、 いろんなスタイルの『電子な本』の走りになったことを考えると、これに最 初に目を付けた自分を誇りに思うところはないわけではないです。 というわけでそういった紙の本よりちょっとだけ倖せになれる、 すべての『電子な本』達に★★。
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